アリババクラウドは、2023年8月29日にデジタル変革プロセスを加速させることを目的としたプログラム「アリババクラウドDXラボ」の発足を発表した。
同プログラムは、リテールや、ロジスティクスなどの分野に特化し、参加メンバーとの協力のもと、革新的な産業ソリューションの共同開発を行うもの。初期のプログラムメンバーとして、東急不動産株式会社や「PEARLY GATES(パーリーゲイツ)」「MARGARET HOWELL(マーガレット・ハウエル)」などのブランドを展開する株式会社TSIホールディングスが参加している。テクノロジーパートナーとしては、ゲーム開発スタジオのJP GAMES株式会社、韓国のライブコマース企業であるLaLa Station、ブロックチェーンソリューションを手掛けるAvalanche、Cloud Naviが参画し、アニメーション、メタバース、ライブストリーミング、ブロックチェーン、ITサービスサポートなどの技術リソースおよび、関連分野の専門知識をプログラムメンバーに提供する。
「アリババクラウドDXラボ」では、プログラムメンバーのサービスをアップグレードするため、アリババクラウドとテクノロジーパートナーがサプライチェーン管理、統合小売、メタバース空間でのインタラクティブなeコマースショッピング、インテリジェントな顧客サービス、デジタルワークスペース通信などの分野でクラウドコンピューティングやAIサービス、産業ノウハウ、ソリューションといったテクノロジーリソースを提供する。プログラムメンバーとテクノロジーパートナーは、ネットワーキングイベントやテクノロジートレーニングを通じて定期的に交流を行い、業界のトレンド共有や次世代の革新的なアプリケーションの開発に取り組む考え。
同プログラムは日本の現地企業が無料で参加できるプログラムであり、メンバー募集も現在行っている。プログラムでは、すでにアリババクラウドとTSIホールディングスによる共同イノベーションが行われており、TSIホールディングスはアリババ傘下のツァイニャオ・ロジスティクスの技術を活用して開発された、アリババクラウドの倉庫管理システム(WMS)を2023年3月に上海と付随する日本のクロスドック倉庫に導入。2023年11月には、ベトナムの倉庫にも展開される予定だという。
このほかにも、両社はTSIホールディングスのオンラインショップと実店舗の在庫管理、RFIDや自動化倉庫など、スマート物流ソリューションの活用を通じてサプライチェーンの最適化とより快適な購買体験の実現に取り組むとしている。