メルカリが運営するメルカリ総合研究所は、慶應義塾大学商学部 山本晶教授監修のもと、「世代別の消費行動・資産認識」に関する調査を実施した。
これまでメルカリ総合研究所では、フリマアプリの登場による消費行動の“変化”に焦点を当てた調査を実施してきた。同調査では、フリマアプリを含むさまざまなインターネットサービスを当たり前に利用する環境に育ったZ世代(18歳〜24歳)にフォーカス。「デジタルネイティブ」と言われるZ世代には、他世代にはない消費行動や意識が存在する可能性の検証を目的に「世代別の消費行動・資産認識」に関する調査を実施した。
同調査における各世代の年齢構成の定義
- Z世代:18~24歳(103名)
- ミレニアル世代:28歳~43歳(327名)
- バブル世代:54~58歳(97名)
同調査結果の詳細は、次のとおり。
フリマアプリ利用率は56.6% 世代別ではZ世代64.1%、ミレニアル世代60.2%、バブル世代51.6%
フリマアプリ利用経験の有無を質問したところ、「主に購入で利用」が17.6%、「主に出品/販売で利用」10.2%、「出品/販売・購入両方で利用」が14.3%、「見るのみで利用」が14.5%、合計で56.6%が「フリマアプリを利用したことがある」に。世代別にみると、Z世代は64.1%、ミレニアル世代は60.2%、バブル世代は51.6%がフリマアプリを利用したことがあると回答した。
フリマアプリ利用者半数超が「新品購入時にリセールバリューを考える」 世代別ではZ世代が最多の6割に
利用者582名に対し、新品購入時にリセールバリューを考える経験を質問したところ、「よくある」が10.5%、「たまにある」が41.9%、合計で52.4%がリセールバリューを考えると回答。また、世代別ではZ世代が合計59.1%、ミレニアル世代が合計56.4%、バブル世代が合計52.0%となり、Z世代がもっともリセールバリューを考える傾向にあった。
フリマアプリの出品理由 Z世代は「売ったお金で欲しいモノを購入するため」が最多の62.9%
フリマアプリに出品する理由TOP3は、1位「使わなくなったので、欲しいと思う人に使ってもらいたいから」(64.3%)2位「売ったお金で欲しいモノを購入するため」(48.0%)3位「無駄なモノを持ちたくない、持ち物を減らしたいから」(42.5%)となった。
世代別にみると、Z世代では「売ったお金で欲しいモノを購入するため」が62.9%でもっとも多く、n数の偏りがある前提だが、バブル世代と比べて約2倍になる結果だった。
世代別の所有意識や消費行動の違い Z世代の半数が「自らの持ち物は現金化しやすい」と回答、バブル世代の約2.8倍に
保有・利用しているモノは手軽に売買ができ、現金化しやすいモノだと思うかを質問したところ、「とてもそう思う」が2.1%、「そう思う」が7.9%、「ややそう思う」が20.3%、合計30.3%が「そう思う」だった。世代別にみると、Z世代は合計51.5%、ミレニアル世代は合計34.9%、バブル世代は合計18.6%となり、Z世代はバブル世代と比べて約2.8倍「自らの持ち物は現金化しやすい」と考えていることがわかった。
38.8%が「持ち物を売ってから、欲しいモノを買う経験がある」 ミレニアル世代ではもっとも高い48.1%に
欲しいモノを購入する際、保有しているモノを売ってから欲しいモノを購入することがあるかを質問したところ、「よくある」が4.8%、「たまにある」が34.0%、合計38.8%だった。世代別にみると、Z世代が合計46.6%、ミレニアル世代が合計48.1%、バブル世代が合計26.8%となり、ミレニアル世代がもっとも高い結果となった。
25.9%が「持ち物を売れば買えるという想定で、売る前に欲しいモノを買う経験がある」 Z世代はもっとも高い42.7%
保有しているモノを売れば欲しいモノが買えるという想定で、売る前に欲しいモノを購入することがあるかを質問したところ、「よくある」が5.2%、「たまにある」が20.7%、合計25.9%があると続いた。世代別にみると、Z世代が合計42.7%、ミレニアル世代が合計28.4%、バブル世代が合計15.5%となり、Z世代がもっとも高かった。
Z世代がリセール想定で購入するモノは「アパレル」と「アイドル・アーティスト・キャラクター等の推し活関連商品」が同率1位
「保有しているモノを売ってから欲しいモノを購入することがある」または「保有しているモノを売れば欲しいモノが買えるという想定で、売る前に欲しいモノを購入することがある」と回答した458名に対し、その際に購入したモノは何かを質問したところ、Z世代の場合は「アパレル」と「推し活関連商品」が28.1%でもっとも多い結果となった。
他世代と比べてZ世代が“資産”としてみている傾向が強いモノTOP3は「暗号資産」「アクセサリー」「靴・スニーカー」
保有・利用していることを想定したうえで、資産としても認識できるモノを質問したところ、Z世代が他世代と比較して資産としてみている傾向が強い保有物TOP3は、1位「暗号資産」(Z世代とZ世代以外の差7.6%)、2位「アクセサリー」(Z世代とZ世代以外の差5.5%)、3位「靴・スニーカー」(Z世代とZ世代以外の差4.5%)だった。
調査概要
- 調査時期:2023年7月11日~2023年7月12日
- 調査対象:全国の18〜69歳の男女
- 調査人数:1,030名
- 調査方法:インターネット調査