OCに特化した顧客データ基盤(CDP)の開発を行うKoeerüと、EC支援・SaaS事業を展開するHamee(ハミィ)は、課題解決型プロジェクト「BAK NEW NORMAL PROJECT 2022」の取り組みとして、コマースDX実現に向けた実証実験を開始した。オンライン(EC)とオフライン(卸売)の両方で、顧客の声(Voice of Consumer/以下、VOC)をもとにした顧客エンゲージメント向上に寄与する新たなプラットフォーム開発を共同で推進している。
実証実験の概要
コマース事業者がこれまで収集できていない、もしくは収集しても活用しきれていなかった「お客様の心の声」を、Koeerüが有するVOCアンケートプラットフォームを用いて収集、蓄積、分析、可視化することで、顧客エンゲージメント向上に寄与する新たなプラットフォーム開発を共同で推進。今回の実証実験では、オンラインとオフラインの両方でVOCを収集し、プラットフォームへの蓄積、分析、可視化を目指す。
モバイルアクセサリーを販売するHameeのECサイトに実装するほか、Koeerü商品の取り扱い店舗(卸売事業者)が協力し、オンラインとオフラインの両面で独自の検証を行っていくという。
オンライン:EC
ECカートシステム「Shopify」やオウンドメディア内にて顧客のページ内行動を測定するタグを埋め込み、特定の購買行動を取る顧客へアンケートポップアップを表示。購入前顧客のより精緻な情報の可視化に加えて、ShopifyやEC一元管理システム「ネクストエンジン」の受注データとの結合を行うことで、顧客の行動情報や属性情報を反映したより詳細なマーケティング分析を目指す。
オフライン:卸売
ティーガイアが運営する「SmartLabo」「UNiCASE」にてアンケート二次元コードが記載されたチラシを配布。同店舗にて購入された顧客のアンケート結果をティーガイアに提供することで、Hameeにて収集できなかった卸売先の顧客情報に加えて、データアナリティストによるSmartLabo、UNiCASE店舗の顧客分析を実施する予定だという。
実証後の予定
同実証実験終了後は、Koeerüの得意とする観光系自治体向けの実店舗を通したOMO推進や、越境ECノウハウを活用したグローバル顧客情報の分析、分析した顧客セグメントを活用した、より精度の高いレコメンデーションやウェブ広告などのダイレクトマーケティング機能を開発していく予定。同実証実験を通じて、コマース業界全体へのさらなる価値貢献を目指していくとのこと。