JSOLは、ライオンが進めてきた基幹業務改革プロジェクト(Project Regulus)の支援を完了したことを発表した。導入した基幹システムのコアとなるのはSAPジャパンが提供するERPの最新版「SAP S/4HANA」で、ライオンの基幹業務全般(会計、販売、生産、購買他)の領域をカバーしている。同プロジェクトは2018年8月に開始、2022年5月に国内グループ会社を含む全社・全領域での一斉稼働を果たし、本年1月よりシステム導入後初回の通期決算処理を実施した。
ライオンでは、2022年に中長期経営戦略フレーム「Vision2030」を策定し、この実現に向けた中期経営計画「Vision2030 1st STAGE」をスタート。同計画は、「サステナビリティ重要課題への取組み」と「3つの成長戦略(1.4つの提供価値領域における成長加速、2.成長に向けた事業基盤への変革、3.変革を実現するダイナミズムの創出)」を相乗的に推進するものとなっており、今回の基幹システムの全面刷新は、3つの成長戦略のうち「2.成長に向けた事業基盤への変革」の中心をなす施策として、業務改革と基幹システムの整備を同時に成し遂げるべく、JSOLを導入支援企業として、次世代ERPスイート「SAP S/4HANA」の導入が進められてきたという。
JSOLはこれまで、多くのSAP ERP導入プロジェクトを実施し、そのノウハウを集約したSAP ERPテンプレート「J-Model」を整備し、より短期間、低コスト、高品質でのSAP ERPの導入を実現してきた。J-ModelはSAP S/4HANAにも対応しており、SAP S/4HANA の高度かつ高速なデータ処理機能を始めとした機能特性を生かした、デジタル経営時代に相応しい次世代ERPに進化している。これらの点が評価され、今回のプロジェクトのメインベンダーとして選定された。また、プロジェクトの技術支援サービスとしてSAPジャパンのMaxAttentionサービスが採用され、開発メーカーとして企画構想から稼働まで責任をもった長期伴走型支援を提供した。
JSOLは今後、今回のプロジェクト完遂を受けて、当該プロジェクトの所期の目標である「変化に対応して、国内外で生き残れる会社を目指す」の達成に向けたさらなるライオンの支援、ならびにヘルスケア業界におけるSAP S/4HANAのユースケース拡大を通した業界への貢献などを目指す考え。