ソリューションプロバイダーの大塚商会は、2018年からサービスを提供していた「たよれーる AIチャットボットサービス」を大幅に刷新し、2022年3月1日より提供することを発表した。
同リニューアルでは、REST APIの実装により、EAIツール(業務システム統合ツール)との連携ができるようになった。連携したEAIツールを介して基幹系システムの顧客情報や商品情報、売上情報などをチャットボットから直接検索・参照することで、従来のチャットボットではできなかった変数回答を実現する。同サービスの導入により、ユーザーは定型的な問い合わせ対応業務を大幅に削減することで業務を効率化でき、チャットボット利用者が知りたい情報をスムーズに提供することで顧客満足度を向上することができる。
また、同サービスではIBM社が提供するIBM CloudのWatson AssistantとGoogle社が開発したBERTをベースとした自然言語処理の機能を実装した。BERTは事前に辞書サイトで日本語学習をしているため、AIへの学習データも短期間で作成可能。また、Watson Assistantへのチャットボットのシナリオ学習も管理画面から容易にできるため、契約から稼働までのチャットボットの構築期間を短くできる。
導入企業では、社内や社外からの問い合わせである「よくある質問」「FAQ」などを学習データ化し、AIチャットボットへ学習させることでFAQを自動応答化、REST APIの実装によるEAIツール連携により、FAQでは対応できない、基幹系システムやそのほかデータベースの情報をリアルタイムにチャットボット利用者へ提供することができる。
これまで人が電話やメールで対応してきたノウハウをAIへ学習させ、さらに社内データベースと連携させることで、問い合わせ対応業務の効率化、負荷軽減、顧客満足度の向上に寄与する。
同社では、現在87台のAIチャットボットが社内、社外で稼働しており、毎月8.6万件の問い合わせ自動応答を行っている。社内活用で得たノウハウをチャットボット導入支援サービスとしてユーザーのチャットボット構築の支援をする。今後は、チャットボットへのストレージ機能、有人チャットの対応時間設定などの機能拡張を予定しているとのこと。