マクニカはアスクルへ、フルカスタマイズAIサービス「CrowdANALYTIX(クラウドアナリティクス)」による「重要属性スコアリングAI」を、ECサイトにおけるユーザーの検索性向上のための重要属性の新規発見・活用を目的に提供した。
アスクルでは、自社ECサイトで取り扱う商品の商品情報ページにおいて、「生活雑貨/キッチン用品」「衛生/医療/介護」などの商品カテゴリごとに、「容量」「長さ」「色」などの属性項目(商品仕様)情報を掲載。数千のカテゴリに属する900万点もの商品を扱っているため、カテゴリごとに購買判断に必要となる属性項目は大きく異なる。
サプライヤーから提供される商品情報だけでは不十分なケースもあり、また専門的な商品も数多く扱っているため、ユーザーが必要とする情報が不足することで、ユーザーのサイト上での検索性の低下、購買判断に必要な商品情報の不足が課題となっていた。
人手で整備できるカテゴリや商品数は限られており、ユーザーニーズを反映した商品ページの整備が十分でないカテゴリもあるため、今後の商品数増加に耐えうる、かつユーザーの最新ニーズを捉えた、属性項目の整備自動化の仕組みとしてCrowdANALYTIXによる重要属性スコアリングAIサービスを導入。また重要属性スコアリングに加えて、フィルター項目(絞り込み検索項目)レコメンド、商品名テンプレートレコメンド機能も導入しており、さらにユーザーニーズを反映した検索性の高い商品ページの実現を目指している。
機能は次のとおり。
重要属性スコアリング
自社、外部データより、商品カテゴリごとに重要な属性をスコアリング。これまで自社で利用していた属性項目に加え、新たに発見した属性項目もスコアリング対象に含まれる。
フィルター項目レコメンド
重要属性スコアリング結果を用いて、商品カテゴリごとに商品検索時の絞り込み検索項目として最適な項目を提案。
商品名テンプレートレコメンド
重要属性スコアリング結果を用いて、商品カテゴリごとに商品名として最適な属性項目の並び順を提案。
現在本番運用を開始しており、対象とするカテゴリを徐々に拡大。既に導入効果として、これまで自社で把握できていなかった重要属性項目の発見につながっており、またその内容を基にこれまで保有していなかった属性情報の収集業務にも取り組み始めている。ユーザーニーズの把握、必要属性情報の整備を効率的かつスピーディーに実施できているほか、人手作業による属人化や品質のばらつきリスクの排除にもつながっている。
アスクル株式会社 テクノロジスティクス本部 ECデータクリエーション統括部長 小亀信平氏は次のようにコメントしている。
「オフィス用品から医療、MRO関連まで900万点以上の商品を扱うアスクルのビジネスにおいて、お客様の検索サイトからの訪問や弊社サイト内で検索して購買判断をして頂くためには、質の高いお客様視点での商品情報整備が必要になります。お客様が購買判断のために必要とする情報は、各商品ジャンルやお客様の業種ごとに異なるため、そのニーズをすべて人手で把握することは、スピード、コスト、人材確保等の問題から難しく、今回CrowdANALYTIXのサービスを導入いたしました。これら課題の解決を進め、お客様により良い購買体験をご提供してまいります。」