肌の画像解析を専門とするフランス企業のNewtone Technologieseは、化粧品・医薬部外品の評価を行うDRC株式会社と、皮膚科学に特化した技術コンサルティングを提供する株式会社CIELと共同で、人の「見た目の肌透明感」を客観的に解析・評価し数値化する手法を開発したと11月5日に発表。
「肌透明感」とは、日本化粧品工業連合会によると“皮膚がくもりなく透きとおったように見える状態”と定義されている。Newtone Technologieseは肌透明感について、「日本の消費者がもっとも関心の高い肌特徴であり、化粧品の効果として期待されている。しかし、客観的な評価法はいずれも複数の計測機器を用いて局所的な肌状態を評価する方法しかなく、一般消費者が感覚的にとらえている見た目の透明感を数値化する方法がなかった」と考察。こうした課題を解決するシステムとして、同社が開発した「Colorface」を提供する。
画像取得・診断システム「Colorface」は、顔の毛穴・シミ・シワ・キメ・水分量・炎症など、24項目以上を解析しビジュアル化を実現。また、解析項目を組み合わせることで新たな解析項目を作ることが可能となっているほか、解析結果を比較することでビフォー・アフター効果を可視化することもできる。
同システムでは、取得した250名以上の女性の顔全体画像から1,100項目以上のパラメータを抽出し、DRCの技術者の目視による肌透明感の評価値と比較実証を実施。結果、同評価値と高精度で一致する透明感スコアを算出するアルゴリズム構築に成功したとのこと。なお、DRCはNewtone Technologieseの日本代理店として、2022年より日本の化粧品製造・販売各社に対して「透明感解析」サービスの提供を開始する予定。