SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

「海外への買い付けについて。」のQ&A

海外への買い付けについて。

Name:まゆ Date:2009年09月07日 15:32

はじめまして。

いつか起業したいと思っていたところこの本と出会いました。

何も分からない状態からの皆さんの奮闘
とても参考になり励まされます。

私はいつか海外の雑貨を買いつけ、ネットで販売したいと考えているのですが、いくつか不明な点があるので教えて下さい。

① 費用
ショップを持続させるためには、当然店としての利益を得てそれを元手にまた買い付けに行くと思うんですが、以前海外に雑貨を買い付けに行くショップのオーナーさんは「買い付けに行ければ儲けはあまりなくていい」と話されていました。
雑貨は買ったものが全部売れれば単純に次の雑貨購入資金となりますが、次の買い付けで必要な往復航空チケット代、宿泊代などは雑貨を売った際の利益の部分でまかなうという考えでいいのでしょうか?

② 値段
買い付けた雑貨をネットで販売する際、価格はショップのオーナーが自由に決めているのでしょうか?

③ 買い付けた店
たまたま入ったお店の雑貨が気に入り買ったとします。その店と契約して商品を仕入れるということでなければ、購入の際に自分のショップで売ることの承諾をもらうということはしなくてもいいのでしょうか?また蚤の市で買った場合はどうでしょう?

ネットショップの起業については本当に無知なので、質問もかなりざっくりした感じだとは思いますが、宜しくお願いします。
 

著者の田中です。蚤の市に関して、「海外に対しても古物商の許可が必要です」と答えたのですが、海外については直接の買い付けであれば古物商は必要ないことがわかりました。誠に申し訳ございませんが、訂正させていただきます。警察庁に直接問い合わせたので間違いありません。ご自身での直接仕入れという条件がありますが、警察庁のホームページにも、

【Q】外国に行って雑貨などを買ってきて、日本で売る場合は、許可が必要ですか?
【A】販売者自身が外国で買い付けをして国内に輸入したものを売るのみであれば、古物商の許可は必要ありません。しかし、他の業者が輸入したものを日本国内で買い取って売る場合は、国内の被害品が混在する可能性があるので、許可が必要になります。
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetuzuki/kobutu/faq.htm

とあります。大変失礼いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

Name:田中 正志  Date:2010年01月04日 14:40

著者の田中です。[まゆ] さん、読んでいただきありがとうございます。ご質問の買い付け費用について、考え方は店舗それぞれになるかもしれませんが、一般的に単純に考るのであれば、買い付け費用はその時の仕入れ費用として計算します。つまり、買い付けにより100個の商品を仕入れたとしたら、その仕入れ価格に買い付け費用を加えたものを商品原価として考えます。【商品を仕入れるためにかかった費用(商品仕入れ価格+買い付け費用)=商品原価】、といった感じです。100個の商品仕入れ価格が大体同じ金額であれば、単純に買い付け原価を100で割ったものを充当しても構いませんが、仕入れ価格の総額と一つの仕入れ価格の比率を、買い付け費用に適用して計算するほうが商品仕入れ価格が上下しても無理なく商品毎の商品原価に充当できます。1回の買い付けを、その時の商品仕入れとともに償却させた方が、利益計算はやりやすいと思います。

また、帳簿的には、買い付け費用は、出張経費として旅費・交通費に計上します。(その事業の経理処理方法によって違うかもしれませんが)規模が大きくなれば、一つの商品に対して利益の何%が宣伝広告費、何%が仕入れるための費用(買い付け、調査、交通費等)とおおよその基準を決めて事業を行う場合が多いです。それは事業全体として物事を判断しやすくするためです。

規模が小さいうちは、【商品を仕入れるためにかかった費用(商品仕入れ価格+買い付け費用)=商品原価】、という考え方がよいと思います。

それから価格設定ですが、メーカー小売希望価格がなければ実質的にはオーナーの裁量で決めることになります。特に海外の商品は為替レートもあり、物価格差もありますので、適正価格だと判断した価格を設定することになります。

買い付けたお店については、もちろんそのお店と販売契約を結んで、少しでも低価格で仕入れるとともに、お店側も承知で販売するにこしたことはありません。しかし、販売契約を結ばなくても、単なる商品仕入れとして考えた場合、お店側の承諾は必ずしも必要ではありません。

通常、商品は、「メーカー」→「問屋」→「販売店」→「小売店」→「消費者」という流れになります。場合によっては、販売店が1次販売店と2次販売店の構造になっていたり、代理店が間に入る場合もあります。お店(小売店)で商品を購入(仕入)した場合、それは小売店が販売店という位置付けになり、あなたのお店が最終的に消費者に渡す小売店の立場的に変化します。小売店はどこで商品を仕入れるかは自由です。ですので、通常の小売店から購入(仕入)に対して承諾をもらわなくても問題ないと解釈しています。しかし、制約はあります。それは、メーカーが承認した販売店以外での販売を認めていない場合です。この場合、多くはメーカー保証というものがついてまわります。商品された正規販売店以外では保証が適用されない場合を考えなくてはなりません。その他、ビジネスとして考えた場合、利益を上げなければならないので、同じ商品であれば、当然仕入れ価格が低く販売価格も安い方が売れる確率が高くなります。通常、最終的に消費者に渡す小売店で購入(仕入)することは、その点では不利になります。問屋、販売店の構造が段々崩れ、メーカー直販であったり、メーカーからの直接仕入れ、など、少しでも流通経路を効率化させて同じ商品を低価格で消費者に届くようにとなってきているのは確かです。

ですので、そのような性質の商品ではないもので展開するほうがよいと思います。そういった点では、国内であれば作家さんから直接仕入れるとか、生産者から直接仕入れるとかの方法があります。海外商品であれば、[まゆ] さんがお考えのように、海外に直接行って買い付け、日本ではあまり手に入らない特徴ある商品を扱った展開をする方が、価格にも左右されにくいという点でも有利になるでしょう。大手と同じ土俵で勝負しても勝ち目はありませんので、大手には出来ないことを強みにして展開することが必要だと思います。ある店舗さんは、ヨーロッパで直接仕入れてた雑貨やバッグをネット販売でブランドさせて成功させました。数々の苦労があったとお聞きしていますが、原価率が低いことと、同じ商品での競合がないのが強みだと言っていました。

蚤の市に関しては、基本的には新品というよりは中古品という扱いになりますので、古物商の登録(申請は最寄りの警察署)が必要となります。これは海外でも同じ扱いになりますので、海外の蚤の市等で仕入れたものは、中古品販売として扱ってください。ご参考になれば幸いです。

Name:田中 正志  Date:2009年09月08日 17:51

「仕入れ(海外含む)」に関するほかの質問

もっと見る

トピックの検索

Special Contents

AD

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年8月27日(火)10:00~19:15

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング