Yahoo!ショッピング、「無料」と「データ」で本気の地域活性
2014年1月にYahoo!ショッピングが発表した、全国の自治体とECで連携する“ご当地eコマース革命”。日本各地でYahoo!ショッピングに関するセミナーが盛んに開催されているのは、ご存じのとおりである。インタビューに応えてくれた佐竹さんもプロジェクトにかかわる1人で、「7月は半分東京にいなかった」そうだ。
「主に自治体さんを訪問して、アンテナショップやすでに物販をされているところに『Yahoo!ショッピング上でのeコマースいかがですか?』と提案しています。ECに積極的な方はすでに出店申し込み等してくださっていると思いますが、Yahoo!ショッピングが無料化されたことを知らない方にも出会います。
『費用がかからないならやりたい』という声は聞きますね。無料化で、売りたいものができたときだけ売るということもできるので、農産物や魚介の販売にも適しています。農協さん、漁協さんとお話しする機会も増えてきました」
Yahoo!ショッピング無料化の発表から3ヵ月で9万店の出店申し込みがあったというが、佐竹さんは「まだ増える」と手応えを感じている。だが一方で、ネットショップが増えれば増えるほど、競争も激化する。いまや、”産直”、”安心・安全”、”おいしい”だけでは売れないというのはECにかかわる人たちの間では常識だ。
「いかに売るかはこれからも取り組んでいくべき課題ですが、地方の商品に競争力がないとは思いません。ヤフーでは『復興デパートメント』という被災地支援のためのインターネット百貨店をつくりましたが、その際社員が5人、現地に赴いて商品開発に協力しました。その際、磨けば光るダイヤの原石のような商品が地方にはたくさんあるんだと実感しました。少しネーミングをや見せかたを変えるだけで、商品競争力が出てくるんです。現地では当たり前のものが、外モノの視点を入れると魅力的な商品に変わったりします。
また、Yahoo!ショッピングのプロフェッショナル出店なら、販売データをダウンロードすることができます。ネットのいいところは、顧客が見える化すること。こういうユーザーがアクセスしてくるなら、こういう商品開発をしようと対策が打つことができます。もちろん、ネットショップを始めたばかりのころは大変だと思います。でも、しばらく頑張れば顧客データベースがたまってきて、それをもとに商売ができるようになりますから」