記事種別

サブスクリプションはファンクラブ運営 Shopifyで広がるブランド作りの可能性と注意点を解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

 全世界で100万ショップ以上が活用し、注目を集めるShopify。カナダ生まれの同ツールを日本の商慣習に適応させるために、自ら新たなサービスを開発したのはD2Cヘアケアブランド「YOU TOKYO」を展開するフロアスタンダード。この連載では、同社がShopify専用の定期通販システム「Mikawaya」開発を通して得たShopifyで定期通販を行うノウハウや、今後の定期通販業界についてお伝えします。第4回は「Shopify×サブスクリプションの注意点と可能性」についてです。

定期通販とサブスクリプションの違いを理解しよう

 Shopifyサブスクリプションアプリ「Mikawaya」の開発を通し、当社は日本でガラパゴス的に進化してきたこれまでの定期通販モデルとサブスクリプションサービスの明確な違いを見つけ出しました。

 結論から申し上げると、以前より存在する日本特有の定期通販モデルとサブスクリプションコマースは、まったくの別物です。Shopifyでサブスクリプションコマースに取り組む優位性ももちろんありますが、違いを理解しないまま「サブスクリプション=継続的に売上を作ることができる手段」と考えてしまうと、非常に大きな機会損失を生んでしまいます。

Shopifyで行うサブスクリプション 注意すべきポイントは?

 Shopifyで、公式定期購買API「ShopifyサブスクリプションAPI」を用いてサブスクリプションビジネスを行う場合、APIの規約により決済方法が「Shopify ペイメント(クレジットカード決済)」に限定されています(2021年4月時点)。決済手段がクレジットカードに限られていることで想定される注意点は、次のとおりです。

  • クレジットカードを所持していない顧客は必然的にエントリーフォームで離脱する
  • ブランドの知名度や信用度がない場合、クレジットカード登録を避けたいと考える顧客もいるため離脱する

 こうした理由から、従来の定期通販運営においては後払いなどクレジットカード以外の決済手段へのニーズが非常に高く存在していました。

 単品定期通販の販売戦略は、デジタル広告を打ってランディングページ(LP)へ集客し、新規顧客を獲得するといった手法が主です。こうしたビジネスモデルにおいては、連載の第1回でお伝えしたようにEFO(Entry Form Optimization:入力フォーム最適化)も非常に重要となり、LPのCVRを1%上げるために各社が必死で日々PDCAを回しています。

 このような世界で、クレジットカード決済しか利用できない状況は圧倒的に不利です。せっかく広告費を使って多くの顧客を集めても、エントリーフォームで離脱してしまっては意味がありません。

ShopifyサブスクリプションAPIを用いた場合、サブスクリプションのチェックアウト時には
ほかの決済手段を設定していてもクレジットカード決済しか選択できない仕様となっている。

 また、2022年にリリース予定となっていますが、現時点ではオフラインからの手動注文機能もサポート外となっています。ストアページからチェックアウト入力する形でしか注文を受け付けることができないため、インフォマーシャル施策を打つことも難しいのが現状です。

 こうお伝えすると、ShopifyサブスクリプションAPIを用いたサブスクリプションビジネスは、戦略の打ち手が限られるため、行う意味がないのでは?と感じる方もいらっしゃるかもしれません。その答えは、NOです。

※この続きは、会員の方のみお読みいただけます(登録無料)。



  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • プッシュ通知を受け取る

バックナンバー

連載:Shopify×定期通販の可能性を考える

2020年08月の人気記事ランキング

All contents copyright © 2013-2021 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5