デジタルシフトと同時にグローバルシフトも タグ1行で始めよう
コロナ禍とデジタルシフトにより、世界中のファンから日本のECサイトで購入したいという期待が高まっている。いわゆる「越境EC」だ。世界中に市場が広がることから、ビジネスチャンスを拡大できることは言うまでもないが、サイトの翻訳、問い合わせ対応、決済、物流など、挑戦へのハードルは低くない。
そんな中、長年に渡り日本企業のグローバルシフトを支援してきたのが、BEENOSグループである。日本のEC事業者に馴染み深いところでは、海外発送代行サービス「転送コム」、海外購入代行サービス「Buyee」を提供。両サービスあわせて2,500以上(2020年9月現在)の国内ECサイトの海外販売をサポート。配送対象は118ヵ国/地域に上り、会員数は250万人以上となっている。これらのサービスを活用したシステム構築やマーケティング支援で日本企業の海外販売を支援するのがBeeCruiseだ。
BEENOSグループでは2020年11月、タグ設置のみで自社ECに海外カートを設置できるサービス「Buyee Connect」をリリース。靴通販のロコンド、ファッション通販のファッションウォーカーが相次いで導入。他にもアパレル、エンタメ、アニメ商材大手などから引き合いが続いていると言う。
新型コロナウィルス感染症の流行を経て、海外ユーザーのニーズはどのように変化し、日本企業に何を求めているのか。BeeCruise 本間哲平さんに話を聞いた。
通常のEC運営のまま海外販売!「Buyee」ふたつのサービス
BEENOSグループでは、越境EC関連サービス「転送コム」と「Buyee」を主軸に、日本企業のグローバルシフトを支援してきた。今回は、リリースしたばかりの「Buyee Connect」を中心に取り上げるが、元となるのは同グループが2012年から提供してきた代理購入サービス「Buyee」である。Buyeeは、海外のユーザーが日本のECサイトにアクセスした際に、ユーザーに適した言語で代理購入サイトBuyeeを表示。ユーザーがBuyeeで購入すると、Buyeeのスタッフが日本のECサイトで代理購入を行い、日本にあるBuyee倉庫で商品を受け取り、海外のユーザーに発送する仕組みだ。
楽天市場、ヤフオク!、Amazon、メルカリ、ZOZOTOWNなど大手ショッピングモールはじめ、エンタメ、ファッション等、多彩なジャンルのサイトがBuyeeに出品。商品を出品する(商品データを共有する)ことで、さまざまなサイトの商品情報が集まるBuyeeに表示されることから、国内のショッピングモールに出店するイメージに近い。
データ連携を自社で行う場合は、初期費用・月額費用ともに0円。購入する海外ユーザーが、Buyeeに代理購入の手数料を支払う仕組み。Buyeeへの海外からの問い合わせ対応ほか、決済や物流など越境ECのハードルとなるオペレーション部分をBuyeeに一任できる。商品データの連携さえうまくできれば、追加費用なく、海外ユーザーが購入するだけ売上が上がることになる。
「以前から、海外販売の仕組みがすべて揃っている当社プラットフォームを活用し、海外のファンに商品を届けたいというお声はいただいていました。コロナ禍でさらに加速し、お問い合わせは2.7倍、受注金額は5.8倍となっています。インバウンド減からリスク回避のために販売チャネルを増やしたいというご要望ほか、EMSの受付が一時停止したことなどから、複数の物流手段を持つ当社サービスのご利用を希望されたこともあります。
一方で、Buyeeの商品データ連携については、ご負担になる企業様も少なくないようです。もっと手軽に海外販売を行いたいというご要望に応えるため、10年前より『転送コム』をご活用いただく中で高い評価をいただいていた、“タグひとつで海外対応”の仕組みをBuyeeへ適用し、独自ドメインのECサイトにJavaScriptのタグを1行埋め込んでいただくだけで、海外対応のカートが表示される『Buyee Connect』をリリースする運びとなりました。独自の世界観を重視し、自社ECのみでの販売に限定したいというブランドサイト様からもご好評いただいております」