DXの視点で、EC部門以外の社員にも使い勝手の良いECサイトへ
ZETA SEARCH導入時に重視した、他ツールへの横展開。ミドリ安全が導入を検討しているのが、レコメンドエンジン「ZETA RECOMMEND」とレビュー・口コミ・Q&Aエンジン「ZETA VOICE」だ。検索エンジンとレコメンドエンジンは、商品データベースをもとに提案を行う点では同様の仕組みであり、同じツールベンダーの製品を導入することも多い。一方のレビューは、第三者の客観的な評価を掲載するのが時代の流れではあるものの、BtoBを主事業とする企業ではどのような活用方法があるのだろうか。
そのヒントは、ミドリ安全の社長がテレビ番組出演時に口にした「営業マンこそ最強のマーケティング部員」という言葉にありそうだ。全国に181ヵ所の営業所を展開するミドリ安全では、営業マンがヒアリングしてきた「取引先の悩み」を商品開発に取り入れヒット商品を編み出してきた実績があり、それが商品開発力の強さとなっている。
古谷(ミドリ安全) 法人のお客様からのお声を取り入れる方法については、BtoC-ECサイトのレビューとは違う部分もあるのではと考えています。当社が長年やってきた、お客様のお声を商品の改善につなげる活動は、常にやり続けたいことです。そのような目的でレビューを活用できたら良いですね。
出張(ZETA) BtoB-ECサイトにおいては、他のユーザーの声によって商品への印象や購買行動が変わることはあまり考えられませんが、レビューが掲載されることで商品の透明性が上がることはあると思います。また、BtoBであれば、商品ごとに異なる軸で評価されるべきでしょう。「ZETA VOICE」は多軸での評価を特徴のひとつとしていますが、商品ごとに評価軸を変えるのをどう実現するか、模索しているところです。
しかしながら、ユーザーのレビューを集めることで、商品管理部だけでは入力しきれない商品に関する情報を取得できるのは確かです。そのデータを「ZETA SEARCH」や「ZETA RECOMMEND」と組み合わせて活用することで、将来的には、ユーザーが今以上に感覚的に利用できるECサイトが出来上がるのではないかと考えています。今後もミドリ安全様にはどんどんわがままを言っていただき、ZETAではそれをかなえて参ります。その結果、ミドリ安全のお客様の買い物体験をより良くしていくことに貢献したいですね。
コロナ禍により、BtoB分野においても、ウェブでできるだけビジネスを完結させようという流れが起きている。これまで重視されなかった、法人利用におけるユーザビリティや買い物体験の向上がさらに求められていくだろう。そして、より良い体験を求めるのは、買い物をするユーザーだけに留まらない。ECサイトを活用してビジネスを行う従業員も同様である。そこまでできてこそのDXではないだろうか。
市川(ZETA) ECは、家に居ながら買い物ができるというイメージが強いですが、BtoBのビジネスの現場でもおおいに活用できますし、その面での使い勝手も追求していきたいと考えています。たとえば、ミドリ安全の営業担当の方がお客様先でECサイトをお見せし、その場で発注したり、ECサイト活用で営業成績がアップした営業担当者の方の評価を上げたりといった具合です。ECサイトを、EC事業部の方だけでなく、ミドリ安全の皆さまがDXの視点でさらに使い込んでいけるようなサイトにできるよう、ご提案していければと思います。