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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

[ECzine Press 2020 Summer]ECで困ったらこの1冊!ショップ店員のDX編(AD)

ショップ店員のモチベーション向上へ フューチャーショップと考えるアパレルのDXに必要な施策とは

 実店舗が営業を休止せざるを得ない状況となった今春、企業・ブランドがデジタルに主戦場を移してどのように売上を作っていくか、店頭に立つことができなくなったショップ店員のスキルをデジタル上でどのように活かすべきか、新たな手法を考えるきっかけを与えられたとも言える。ショップ店員のDXを進めるには、誰もが使いやすいプラットフォームを選び、外部サービスを活用しながら効率的に環境整備を行うことが肝要だ。これからの企業・ブランドはショップ店員のDXをどのように進め、成長していくと良いのだろうか。ブランドのオムニチャネル化を実現するSaaS 型ECプラットフォーム「futureshop」を提供する、フューチャーショップの安原貴之さんに話を聞いた。

今こそ変わるとき ショップ店員のスキル活用で企業・ブランドをより強固なものに

株式会社フューチャーショップ 執行役員 セールス・マーケティング部 統括マネージャー 安原貴之さん

――「コロナショック」とも呼ばれる動きの中で、実店舗の存在意義は大きく変わり始めていると言えます。フューチャーショップでは、この状況をどうとらえていますか。

 まさに、ものを売る構造に大きな変化が起きているときなのだと思います。当社も、導入企業の皆様により便利に「futureshop」のサービスを活用いただけるよう、日頃から機能アップデートに積極的に取り組んでいますが、4月以降、導入企業のECサイトの売上やサイト訪問者数が急上昇しており、それにともなうサーバー増強を急ピッチで進める必要性が出ています。半年~1年、もしくは数年かけて進むと予測していたことが、ものすごいスピードで進行していますね。

――ものの売りかたが変化する中で、ショップ店員のDXを進めることは急務かと思います。まず、何から始めるべきなのでしょうか。

 実は、ショップ店員の皆さんを含め、ほとんどの方はすでに日常生活の中でスマートフォンを使い、SNSの閲覧や投稿をするなどのデジタル活用を行っています。私は、それをつなぐ部分の整備が必要だと考えています。

 ショップ店員は、昔から個の力が強い職業だったと思います。売る力がある方は「カリスマ店員」と呼ばれ、テレビなどのメディアに取り上げられていましたよね。SNSが普及したことで主戦場がデジタルに変わり、より多くの人が活躍できる可能性は広がりましたが、企業・ブランドがショップ店員の力をうまく可視化し、把握することができていないのが実情ではないでしょうか。

――企業・ブランドが、ショップ店員個人の力を活かすためにできることを教えてください。

 どのツールを活用して情報発信を行うか、この選択が非常に重要になってきます。InstagramやTwitterなどのSNSやブログの活用は、今や必須とも言えますが、お客様とコミュニケーションを密に取るためには、LINEの活用もおすすめです。そして、これらのツールをどう使い分けるかを考えることも大切です。

 たとえば、Instagramの活用方法は3種類あります。ひとつめは公式アカウントを持つこと、これは新商品の情報などを発信し、購買への導線を作るためのものです。これだけでも情報発信の目的は達成されますが、公式アカウントは企業やブランドのコアなファンにしかなかなかフォローしてもらえません。それよりも手前にいるお客様を獲得するためには、ショップ店員を活用し、「この店員さんのコーディネートがかわいい」といった共感を得ることが重要です。共感からショップ店員の個人アカウントをフォローしてもらい、公式アカウントへの送客につなげる。これがふたつめの活用方法です。もうひとつは、ブランドのファンがハッシュタグをつけて自発的に発信を行う、ファンコミュニティを醸成する方法ですね。この3つを意識して使い分けることで、ファンやフォロワーの増加、売上アップなどの結果に結びつくはずです。

キラーコンテンツを生み出そう 鍵を握るはSNSとの連携施策

――さまざまなサービスとの連携を積極的に進めているfutureshopですが、「これはおすすめ」と言えるサービスがあれば、教えてください。

 バニッシュ・スタンダートが提供する「STAFF START」との連携機能についての問い合わせが、直近では増えています。コーディネートコンテンツをECサイトに掲載できるという点では、ガイアックスが提供する「SNAPBOARD」も同様ですね。アパレルECサイトの多くが、すでにコーディネートコンテンツを活用しています。皆さんも、なりたいイメージや自分の背格好に似たモデルの写真を見て、自分が着用した際の様子を思い浮かべ、商品を購入することが増えているはずです。キラーコンテンツを生み出せるサービスとして、これらのサービスへの注目が集まっていますね。

 EC上にコーディネートコンテンツを掲載すると、実店舗が営業休止してしまった際も、ショップ店員に活躍の場を提供することができます。実際にSTAFF STARTを活用している企業の中には、実店舗の営業休止期間中、ショップ店員の自宅に商品を送り、自宅からコーディネート写真をアップしてもらい、投稿からECに送客して売上を立てる、といった取り組みを行っていたところもありました。ショップ店員のスキルを存分に活かすことができるサービスだと思っています。

――STAFF STARTは、コーディネートを掲載するだけでなく、ショップ店員のECサイト経由での売上を可視化できる点も魅力ですよね。

 チャネルをまたいだ、ショップ店員個人のブランドに対する貢献度を可視化することができる。これは、STAFF STARTの大きな魅力と言えます。すでにショップ店員の皆さんは、顧客に対し、SNSのDMやLINEなどデジタルツールを使い、個別にコミュニケーションを図っている方も多いことでしょう。こうしたコミュニケーションが生む売上を可視化できる仕組みが、同サービスにはあります。企業・ブランドは、スタッフ個人の働きがどれだけ売上に貢献しているかを把握することで、適正な評価を行えるようになります。評価を得ることで、ショップ店員の皆さんもより積極的にデジタルで情報発信しようとモチベーションが上がるはずです。

――ショップ店員が持つ強みを発揮できるサービスを導入することが、ECでの売上拡大には必須と言えますね。

 それに加え、顧客基盤の構築もコロナ禍のEC売上を左右する大きな要素となっています。futureshop導入企業の中でも、これまで地道に会員を集め、コミュニケーションを常に図り、優良会員やファンを増やしていた企業・ブランドは、この時期でも着実に売上を立てることができています。

 結果を出すことができている企業の多くは、LINEを上手に活用しています。futureshopでは、「LINE連携オプション」を搭載していますので、容易にLINE IDとの連携を開始することが可能です。同連携を行ったお客様に対して、LINE 公式アカウントからセグメント配信を行えますので、対象の商品を購入してくれたお客様のみに送るメッセージや、継続して何回以上購入してくれているお客様にのみクーポンを配布するといったロイヤリティ施策も実現できます。普段からこうしたコミュニケーションを地道に重ねていくことが、いざというときに真価を発揮します。

 顧客基盤構築は、「futureshop omni-channel」を活用いただくことで、実店舗とECサイトの会員共通化が可能です。実店舗で会員登録された方は自動的にEC会員にもなりますし、レジでひと声かけることで、ほとんどの方が会員登録と同時にLINE IDとの連携をしてくれます。この「ひと声」がのちのちの優良顧客を増加させる重要なポイントになります。こうしたサービスは、費用がかかるのではと懸念される方もいらっしゃると思いますが、初期費用75万2,000円、月額15万2,000円から導入できます。実店舗とECの壁をなくすひとつの手段として、有効活用していただければと思います。

トライ&エラーの積み重ねが新たな道を切り開く 学びの場を積極活用しよう

――さまざまなサービスを駆使することが重要と言えますが、企業やブランド、そこで働くショップ店員の皆さんは、これからどういったスタンスで取り組んでいくと良いのでしょうか。

 こうした予期せぬ事態が起きる状況下でも、インターネット上には新たなデジタルサービスが数多く誕生しています。これからは、いかに柔軟に新しいツールやサービスにトライできるかが、重要です。

 昔と違い、今は世の中全体のスピードがどんどん速まっています。何ヵ月も吟味して「これだ!」というものを選んで、時間やお金をかけてリリースするやりかたでは、スピード感に欠けてしまいます。いかに早く導入し、効果があれば続ける、効果がなければやめて次のツールを使ってみる、こうしたトライ&エラーを高速で繰り返していくべきだと考えます。

 とくに最近は、今までインターネットでものを買ったことがない方のEC利用も増えています。すると、ECサイト内の表示やボタンを置く位置など、細かい部分の見せかたにも工夫が必要です。いかにお客様の変化に合わせて速やかに修正を加えられるかが、今後の成果にもつながってきます。futureshopは、EC担当者自身が容易に手を加えられるような作りになっているので、そこは強みではないかと考えています。

 中でも、2018年9月にリリースしたCMS機能「commerce creator」は、自由度高くレイアウトやデザインの変更ができ、2020年の年頭にはおよそ800の企業・ブランドにご利用いただいております。導入してくださっている企業・ブランドのECサイトを見ると、「本当に同じプラットフォームで作っているの?」と思うほど、それぞれ特徴あるECサイトを作られています。自由度の高さ、ブランディング・世界観の作りやすさを感じていただけるのではないでしょうか。

――ECサイト内で世界観を表現しながらも、どんな人でも気持ち良く購入ができるように利便性を追求することは大切ですよね。

 今のECサイトは、「売るため」の場所として、シンプルさが求められています。かつては、ECサイトに情報を最大限に搭載する必要がありましたが、ブランドの世界観を表現する場は、今やECサイトだけではありません。SNSやブログ、発送する際の同梱物など、アウトプットする場はたくさんあります。

 ですから、ECサイトにさまざまな要素を盛り込むよりも、Amazonや楽天といったモールでの買い物に慣れているお客様でもスムーズに買える工夫が必要です。要素がシンプルになるにつれ、重要視されるのは導線やカテゴリの設計です。たとえば、30~40代向けのアパレルブランドのとあるショップ様からは、気に入った商品を一旦すべてカートに入れ、吟味して購入商品を絞り込むユーザー傾向があると伺いました。すると、商品一覧ページできちんと商品を見せ、カートに入れやすい見せかたをするほうが効果的かもしれません。こうしたこだわりを、商材やターゲットに合わせて追求していく姿勢が求められます。

 また、ブランドの世界観を表現する場が広がっているからこそ、大事にしたいのは統一感です。Instagramで商品画像を見て、良いなと思ってECサイトに飛んだら全然世界観が異なっていた。こうしたことがあると、お客様のテンションも下がってしまうでしょうから、そうならないデザインを組むことができるかどうかも重要になってきます。

――デジタルでものを売るためには、スピーディーかつ細やかな改善が必要なことがわかりました。しかし、実際に何から取り組めば良いのかわからない方も多いかと思います。一体どうしたら良いのでしょうか。

 当社では、企業・ブランドの方が効率的にツールを使いこなせるような支援にも力を入れています。2019年 度は、futureshop導入事業者向けの少人数のセミナー「futureshop ACADEMY」を年間112回、外部のパートナー企業やツールベンダーと行うセミナーも年間35回開催しました。

 セミナーに参加し、成果を上げている方は、ここで学んだことを必ず実践してくださっています。「やってみても合わなかった」というケースももちろんあるかと思います。しかし、挑戦を重ねることで自社なりの手法を見つけられれば、次のステップに進むことができます。

 自社ECは、自らの力でお客様を集めなくてはいけないため、地道な努力を重ね続けることは必須です。その点が自社ECの大変さですが、手をかければかけるほど良くなっていくことは間違いありません。モールでは、「ちょっとここを変えたい」「こうした施策を試してみたい」と思っても、レギュレーションがあり難しい部分も多いです。細かな調整も自身の好きなようにできる点が自社ECの魅力のひとつですから、データを自分たちで見て課題点を見つけ、改善策を練って試してみる。そういった積み重ねが成果につながります。

――最後に、フューチャーショップが今後、企業やブランドとどのようにショップ店員のDXを進めていきたいか、考えをお聞かせください。

 当社は、インターネットを使ってものを販売する企業・ブランドに対し、市場での競争力を高められるソリューションを提供することをミッションに掲げています。インターネットの世界は、資本力がなければ勝てないという世界ではありません。企業・ブランドの商品力と努力と仕組みがあれば、逆転することも夢ではないはずです。

 ショップ店員のDXを進める上で、初期投資はある程 度必要です。しかし、当社が運営しているウェブマガジン「E-Commerce Magazine」でも取り上げましたが、今はIT投資に対し、国や地方自治体の補助制度を活用することもでき、これまでよりも準備をしやすい環境にあることは間違いありません。取り組むなら今である、とも言えるでしょう。

 futureshopは、企業・ブランドがより効率的に多くの人に商品を届けるためのプラットフォームとして、ものを売る際に必要な機能をすべて提供することを目指しており、これからも新たなサービス提供を積極的に行っていきます。ぜひ、ショップ店員のDXを目指す企業・ブランドの方にも活用していただき、感想をフィードバックしていただきたいです。当社もいただいた内容を踏まえ、さらなる改善を続けていきますので、こうした交流を通して互いに成長し、DXを推進していけたらと考えています。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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