Instagramで高まったテンションがECに来たときに下がる問題をどうするか
SNSの影響は、ECのプラットフォームの「世界観」を問うまでになっている。
「futureshopでは、『Instagramショッピング機能 (Facebookカタログ連携)』もあり、ご好評いただいていますが、Instagramの集客力が強くなるほど、ランディング先となるECサイトとの世界観の違いが、コンバージョンに大きく影響するようになってきています。いくつかのサイトを比較して安いほうを購入していた時代は終わり、より自身の感覚を重視して購入するようになっていると感じます」
Instagram用のクリエイティブとECサイトのクリエイティブを、きちんと連動できているケースはそう多くない。よって、Instagramで高まったテンションが、世界観の異なるECサイトにたどり着いた瞬間、下がってしまうのだ。商品詳細ページはまだしも、カート以降の決済画面については言わずもがなである。
futureshopが2018年9月にECサイト構築機能を刷新し、新CMS機能「commerce creator」をリリースしたのは、アパレルECとInstagramがより連携していく時代を先取りした決断だったのかもしれない。
切り替えると売上24.31%アップ!新CMS「commerce creator」
「半年間議論に費やし、その後2年かけて開発した」というfutureshopの大掛かりなリニューアル。安原さんいわく、ひとことで表せば「EC事業者様の『それやりたい!』が詰まったもの」になったと言う。
「もっとも重要なのは、EC事業者様が自由にカスタマイズできるフロント部分と、当社が制御する裏側のシステム部分とを、切り分けて作業できるようになったことです。フロント部分は要素を分解してパーツにし、それを組み合わせることで、HTMLタグを書かなくとも自由にページレイアウトができるようになっています。パーツ化することで、バナー変更など日々のサイト運用も簡単になりました。そして、EC事業者様に気軽にデザインを変えていただいても、裏側のシステムには何ら影響はありません。また、当社が裏側のアップデートを行ったとしても、フロントの部分に不具合が起きることもないわけです。拡張性と柔軟性が同居したECプラットフォームだと自負しています」
シーズンごとの新作やセールなど、いかに魅力的で多くのキャンペーンを行えるかが売上を左右する。HTMLなどの知識がそれほどない担当者でも、デザインやパーツを更新できる仕組みは重要だ。一方で、次々に新しいテクノロジーが登場するのもEC業界の特徴であり、システムのアップデートも勝敗を分ける一因だ。まさに、さまざまな機能連携を迅速に行い続けてきた、futureshopならではの仕組みだと言えよう。
「commerce creatorの取り入れかたは2種類あり、デザイン自体をcommerce creator向けに切り替えるパターンと、見た目はそのままで機能だけを使うパターンです。すぐに対応できる後者のパターンを選ばれる企業様が多いのですが、それでも、commerce creatorに切り替えていただくと、売上が24.31%アップしたという結果が出ています(詳細は「コマクリ誕生1周年!スペシャルコンテンツ」にて掲載)。ユーザーがログインしていればカート投入後は2ステップで購入できたり、外出先でスマホ、自宅でPCを使ってサイトを見た時に商品がそのままカートに入っていたり、PCとスマホはレスポンシブ対応しながら、タブレットのデザインだけを変えられるといった細かい改善の積み重ねの結果です。ぜひ、新しいfutureshopでの買い物体験を試していただきたいですね」