Shopifyの⽇本法⼈ Shopify Japan株式会社は、2025年夏の最新アップデート「Summer ‘25 Edition – Horizons」を発表した。
今回は、AIを搭載した新たなストアデザイン基盤「Horizon」を主軸に、150を超える新機能と改善点が発表され、Shopifyプラットフォーム全体にわたるアップデートとなっている。これにより、事業者はコーディング不要で魅力的かつコンバージョン率の高いストア構築が実現できると同社は述べている。
主要アップデート項目の詳細は、次のとおり。
Shopifyの新テーマ基盤「Horizon」によってデザインの自由度を拡張

今回、AIを標準搭載した「Horizon」と呼ばれるテーマ基盤が新たに発表され、Shopifyはこれによってオンラインストアデザインの新たなスタンダード構築を目指すという。
10種類の高コンバージョンプリセット
Horizonには、10種類のデザインプリセットが用意されており、いずれのプリセットにもエンゲージメントを高めるセクションを搭載。直感的な商品検索、全画面のヒーローバナー、高機能なコレクション&商品ページ、最適化されたカートなど、コンバージョンを重視したデザイン構成になっているとのこと。
新しくなったテーマブロック
ページ上の要素の自由な移動、ブロックをコピー&ペーストして別の親要素やセクションに配置できるストアカスタマイズ機能を新たに実装。カスタマイズのプロセスの効率化を実現する30種類以上のブロックプリセットが用意されているという。
AIブロック生成(AI-Block Generation)
テーマエディター上でAIを活用して、新しいコンテンツブロックやレイアウトを自動生成できる機能がHorizonには搭載されており、デザインの目標に合わせて最適化されたレイアウト候補が瞬時に表示される。これにより、短時間で高いパフォーマンスを持つページの構築が可能になるとのこと。
ストア立ち上げをさらに高速化できる「AI Store Builder」
初めてオンラインストアを構築する事業者も運営中の事業者も、数語のキーワードを入力するだけで3つのストアデザインが生成され、スムーズにカスタマイズに移行できる「AI Store Builder」の機能が実装されている。
タップとスクロールに合わせてパーソナライズ Shopアプリの新しいホームフィードが誕生
Shopアプリのホームフィードが進化し、ユーザーがShopアプリでフィードを更新したり、商品を閲覧・カートに追加したりといった行動をとるたびに、好みに合わせてコンテンツが動的にアップデートされるようになった。これにより、よりパーソナライズされたショッピング体験が実現できるという。
また、ユーザー(消費者)が保存したアイテムをテーマや目的別にまとめたコレクションとして整理し、他の人と共有できる機能も提供されるほか、事業者のオンラインストアと同様のカラーやバリアント選択をアプリ内で再現できるスウォッチ表示にも対応。予約注文、バンドル、全商品ラインアップの見せ方も向上し、購入体験の一貫性をより高めるアップデートが実装されている。
新たなアプリ「Knowledge Base」で、ブランドのAI向けSEOを実現
AIのためのSEとして機能するShopifyの新しいAI搭載アプリ「Knowledge Base」は、生成AIやショッピングアシスタントが正しく読み取れるように、ストアに関する情報やよくある質問(FAQ)を生成・カスタマイズ。AIによる見つけてもらいやすさや消費者が自ら情報を探す際の検索性の向上が可能となる。
データを意思決定に生かせる新たな「Sidekick」
問題を先回りして検知し、解決策の提案、実行支援まで行えるShopifyのAIアシスタント「Sidekick」は、日本語を含む20言語に対応。ダッシュボードを切り替えたりレポートを行き来したりする必要がなく、より迅速な意思決定が可能となっている。
より幅広い顧客へのリーチを実現する「Shopify Catalog」
商品の発見から購入に至るまで、あらゆるタッチポイントで事業者と顧客をつなぐアプリやAIエージェントを構築できる「Shopify Catalog」が新たに提供される。アプリやAIエージェントは、Shopify上の数百万もの事業者からリアルタイムで商品データを検索・取得し、消費者に最も関連性の高い商品の表示が可能となるため、より多くの消費者に自社商品を届けることが可能となる見通し。
よりスマートなショッピングアシスタントを実現する「Storefront MCP」
開発者は「Storefront MCP」の活用により、ブランドごとに特化したAIショッピングエージェントを構築可能に。同プラットフォームは、AnthropicのMCPを採用することでAIショッピングエージェントを開発する外部パートナーがShopify Catalogや各ショップの情報にアクセスできるようになり、AIを活用した商品検索や購入体験をサポート。これにより、消費者はよりシンプルなショッピング体験を受け取ることができ、事業者にとっては新たな販売チャネルへのアクセスと、正確な商品情報の提供が可能となる。