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旅先で具合が悪くなった時の拠り所に 多言語医療相談アプリ「UrDoc」責任者ドクターに聞く


 現在、外国人旅行者にとって、救急車を呼ぶほどの重症ではない軽症の場合に「相談できる拠り所」のような場所が日本にはない。そんな外国人の悩みを解決すべく開発された、多言語医療相談アプリ「UrDoc(ユアドク) 」が話題だ。UrDocの事業責任者でドクターでもある唐橋一孝氏に話を伺った。

旅行中の体調不良の拠り所に 多言語医療相談アプリ「UrDoc」

――「UrDoc(ユアドク)」について、簡単にサービスの説明をお願いします。

UrDocは、外国語が話せるドクターとオンラインで話ができるアプリです。現在はアプリを立ち上げると、リストアップされるドクター一覧の中からドクターを選択し、通話ができるようになっています。1分間の通話で300円程度の使用料がかかります。

今、まさにバージョンアップを行う作業をしていまして、動画通話だけでなく、LINEのようなテキストベースで対話する機能も追加されます。動画で会話したい方は動画を選択し、テキストが良い方はテキストで会話できるように、ユーザー側が選択できるようになります。

また、観光庁や法的機関がリストアップしている外国人受け入れ可能な2,000弱の病院も一覧表示されます。ある意味、「医療版食べログ」みたいな機能も追加される予定です。

今のところ、利用した個人の方が費用を負担するスタイルになっていますが、これだけ観光立国になってきているので、自治体様、旅行代理店様、宿泊施設様、小売店様などに費用負担していただき、エンドユーザーの方は無料で使えるモデルを作り上げようと思っています。たとえば、ある都内の区と連携し、区に費用を負担いただくとか。実際に、連携についても進行中です。

UrDocの事業責任者でドクターでもある唐橋一孝氏
UrDocの事業責任者でドクターでもある唐橋一孝氏

――UrDocを利用した方の実際の声を教えてください。

ある香港の女性が箱根を旅行中に腹痛になり、3時間近く病院に行けないということがあったとか。最初はGoogleで病院を検索したのですがわからず、ある機関の医療提供サービスに電話をしたら、外国人対応できる病院を紹介されただけで、病院への電話は自分でかけなければいけなかった。結局、紹介された病院に電話をしても受付のスタッフが英語が話せないとか、時間外だったといった状況で、Googleで調べているのとほぼ同じだったようです。これでは安心して日本旅行を楽しめませんよね。

もうひとつ、これは韓国の旅行代理店様の実例です。日本でバスをチャーターし、観光地を周るうちに、ひとりのお客様が体調が悪くなりました。ツアーコンダクターも日本語はカタコトレベルで、当然ながら、日本の医療機関についても知らない状態でした。本部に電話してもわからないし、検索エンジンで探してもわからない。どうしようか困り果てたすえに、とりあえず病院を探してまわろう、と。結局、日本の旅が病院巡りの旅に変わってしまったらしいんです。

冗談のように聞こえるかもしれませんが、実際にこのようなことが起きたら他のお客様には迷惑になるし、企業の信用を落としかねません。この旅行会社様がおっしゃっていたのは「オンラインでもいいから1回、ドクターとどんな状況なのか話をして安心したい」ということでした。宿泊施設様でも同様ですが、UrDocに登録していることで、「この旅行代理店(ホテル)では安心を提供できます」というブランディングができるかと思います。

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この記事の著者

浦澤 修(ウラサワ オサム)

ライター・編集/株式会社オージャパン 代表取締役 浦澤修

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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