SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

最新イベントはこちら!

ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

ECホットトピックス(AD)

事例第1号!約1ヵ月で「理想のお店」を構築した新バージョン「EC-CUBE 4」とは

 2018年10月11日に正式リリースとなった「EC-CUBE 4」。前のバージョン「EC-CUBE 3」がリリースされたのは3年前。500人以上にヒアリングを行い、改善を加えた「4系」は、「ECに色を」のコンセプトをより洗練させ、ECにかかわる4者(開発者、デザイナー、店舗主、消費者)にとって「理想のサイト」を実現すると言う。リリースからわずか1ヵ月、すでに「4系」で構築されたECサイトが、スキンケアブランド「YOSEIDO」のサイトだ。サイト構築にかかわった3社に、話を聞いた。

「EC-CUBE 4」リリースから約1ヵ月で構築事例第1号が登場!
スキンケアブランド「YOSEIDO」サイト制作チームに聞く

スキンケアブランド「YOSEIDO」のECサイト構築にかかわった皆さん

  • 開発担当:サンデイシステムズ 村吉央己さん
  • プラットフォーム提供:株式会社ロックオン(EC-CUBE開発元) 梶原直樹さん
  • デザイン担当:MONOKROM 平林昇さん、伊藤雅斗さん

――YOSEIDOさんのECサイトが、11月7日にオープンしました。それが、10月11日に正式リリースしたばかりのEC構築オープンソース「EC-CUBE 4」で構築されているということで、スピード感に驚いています。プロジェクトの推移を教えていただけますか?

伊藤(MONOKROM) YOSEIDO様は海外で、天然白樺樹液を配合したコスメブランドを展開しています。日本での展開にあたり、当社がウェブサイトだけでなく、ビジュアル撮影や広告、SNSマーケティングなども請け負っています。当初はブランドサイトのみ公開しており、ECサイトは検討段階だったんです。ところが急遽、ECサイトの構築を進めることになりました。このブランドの販売にかかわる企業さんが別にいらっしゃるのですが、「EC-CUBE 2(以下、2系)」を利用されていて非常に使い勝手がよいとのことでした。スピード感を持って進めるにも、同じプラットフォームを利用したほうがよいと考え、EC-CUBEのインテグレートパートナーであるサンデイシステムズさんにご相談することにしました。そこで、「EC-CUBE 4(以下、4系)」リリースのタイミングとちょうどよいので、4系で構築してはとご提案いただきました。

平林(MONOKROM) これから日本でブランド展開を始めるため、しばらくの間はこのサイトを運営していくことになります。プラットフォームも、古いバージョンを採用するよりは最新のバージョンのもので一緒に成長していくほうがよいのではと考えました。

村吉(サンデイシステムズ) MONOKROMさんからお問い合わせいただいたのは、8月の中頃だったと思います。当社はEC-CUBEを使ったECサイト構築を主に行っておりますが、4系そのものの開発にもかかわらせていただいたので、すでに社内で内部を見ていました。エンジニアたちからは、弊社でよく利用していた2系と比較しても、よりカスタマイズがしやすく、パーツを切り出してエンジニアやデザイナーそれぞれ仕事がしやすいように、ベースの構造が作られているのがよいと聞いていました。また、Symfonyというフレームワークを採用されていて、デバッグ機能を持っていることから、新しいプラットフォームであっても安心感を持ってスタートすることができました。今回のYOSEIDO様のサイトが4系の事例第一弾になりましたが、表示速度などECサイトのパフォーマンスとしても、申し分ない仕上がりになったのではと思っています。

天然白樺樹液を配合したコスメブランドを展開する「YOSEIDO」のサイト
「EC-CUBE 4」を使って構築した第1号事例になった。

梶原(EC-CUBE) 「EC-CUBE 3(以下、3系)」のリリースから約3年を経て、4系のリリースとなりました。この3年間に、いろんな方々にヒアリングさせていただき、その数は500人を超えています。開発だけでも1年半以上かけて、いただいた多くのご要望を盛り込んだのが4系であり、最高のバージョンになったと自負しています。村吉さんからいただいた、カスタマイズしやすい、それぞれの役割の方が仕事をしやすいという感想は、それが反映できた結果だと素直にうれしく感じています。機能的には、管理画面のUIを刷新し、ここも使いやすくなったとの評判もいただいています。店舗様の運用面でも、今回のプロジェクトのスピード感に貢献できたのではとも考えています。また、パフォーマンスについてもお話がありましたが、これからの時代はモバイルであり、そこを意識してのパフォーマンス向上です。その他、機能やUI面でもモバイルを意識していて、消費者の方にとってもご満足いただけるのではないかと考えています。エンジニア、デザイナー、店舗主、消費者の4者にとってよい体験をという意味でも、「3」ではなく、「4系」とぜひ言いたかったんです。

2018年10月11日にリリースされた「EC-CUBE 4
エンジニア、デザイナー、店舗主、消費者の4者にとっての良い体験を提供。

平林(MONOKROM) スマホファーストの時代にローンチするサイトなので、ユーザーの方のモバイルでの体験は重要視したいと考えていました。より最近リリースされたプラットフォームのほうが、よりモバイル体験も向上しているだろうと考えていたので、そういう意味でも「4系」の選択が正しかったのだと感じています。

WordPressとの連携で、ブランドの世界観を崩さないECに

――3系のリリース時には、オムニチャネルや越境ECが大ブームだったこともあり「すべてがECにつながる時代」というコンセプトを掲げたわけですよね。今回のYOSEIDOさんの事例は、ECの機能性の高さよりも、ブランドサイトとしての役割を強く感じます。これは、従来EC-CUBEが得意とするスタイルであり、大元のコンセプトである「ECサイトに色を」に合致しているなと思いました。

村吉(サンデイシステムズ) サイトの構成として、MONOKROMさんが担当されたブランドサイトの部分は、WordPressで構成されています。ブランドサイトを更新、運用していくという意味では、使い慣れているWordPressなどのCMSを利用するほうが適していると考えています。今回 MONOKROMさんのご協力もあって、WordPressとEC-CUBEの連携をスムーズに行うことができました。この連携により、サイトとしての表現力の幅が非常に広がったのではないでしょうか。

梶原(EC-CUBE) EC-CUBEの良さは、デザインにしろ、売りかたにしろ、自由にできる点です。その特徴から、ブランドサイトのような、ブランディングを重視される多くの店舗・メーカー様にご利用いただいています。今回のように、ブランドサイトがもともとあって、そこにECの機能だけをつけたいという要望もありますね。EC-CUBEとしては、ブランドサイトとして必要な機能も備えているのですが、自由に他サービスとつなげていただけることも重要な要素だと思っていて、CMSサービスはじめさまざまなサービスと連携しながらやっていけるよう環境を整えています。一方で、さまざまなサービスと連携するほど、プロジェクトにかかわる人は多くなります。よりコラボレーションがしやすい仕組みやパートナーネットワーク等、より良い環境を整えていきたいと考えています。

伊藤(MONOKROM) 僕らはEC-CUBEの知見が少なく、また、スケジュールも非常にタイトでした。村吉さんのようなEC-CUBEを得意とするパートナーさんのサポートがなければ実現しなかったのかなと感じています。

平林(MONOKROM) 当社でも、過去にいくつかECサイトを構築してきました。デザイナーがブランド感やUXを意識してデザインした結果、裏側のECシステムの制限でそれが実現できないということも経験してきました。「ここにこのボタンは置けません」とかですね。今回は、そういったことがまったくなく、デザイナーが意図したデザインどおりにECサイトを作ることができました。先ほど、梶原さんから管理画面の話がありましたが、裏側もデザイナー視点でも非常に使いやすいものでした。

村吉(サンデイシステムズ) 見た目上のデザインだけでなく、UI/UXの視点でも改善がしやすくなっています。そもそものテンプレートが良いものになっていますし、そこからさらにカスタマイズも加えやすくなっています。ユーザー体験の向上も実現しやすい仕組みになっていますね。

梶原(EC-CUBE) 現在、2系・3系、そして4系が出てきたわけですが、今から使うならどれが良いかといわれると、2系・3系のご利用経験がある方々を含めた、さまざまな方々にヒアリングしてできた結果が4系ですので、やはり4系をおすすめします。とはいえ、3系はまだリリースして3年ですし、2系は提供期間が長いことから、制作会社様も豊富な知見をお持ちで、使いたいというご要望もまだまだありますので、すべてのバージョンともサポートを継続していく予定です。どれをお使いいただいても安心して使っていただけると思います。

Facebook連携プラグインでInstagramのショッピングも実現

――とくにブランドの場合は、Instagramを中心にSNSの活用が不可欠です。4系ではいかがですか?

梶原(EC-CUBE) Facebookさんと直接やりとりさせていただいて、「Facebook連携プラグイン」を提供しています。EC-CUBEに掲載した商品を簡単にSNSに投稿できるのはもちろん、Instagramショッピング機能や、ECサイトへの訪問履歴を活用してFacebookダイナミック広告を出稿することもこのプラグインで可能です。今後も、Instagramの機能拡充を中心に、Facebookさんと一緒にプラグインを作っていく考えです。

村吉(サンデイシステムズ) SNS連携はかなり力を入れている印象です。4系のリリースと同時に、4系に対応したFacebook連携プラグインもリリースされているので、EC-CUBEの商品情報をそのままFacebookのカタログに連携して、Instagramショッピング機能に使えるんですよ。

伊藤(MONOKROM) それいいですよね。Instagramの設定が結構手間なんですよね。

平林(MONOKROM) 世界観を大事にされているブランドさんは、Instagramを重視されているので、その連携がサクッと行えるのは、皆さん喜ばれると思います。

梶原(EC-CUBE) ダイナミック広告については、商品を購入したユーザーにはその商品のリターゲティング広告は表示しないといったことまで行っています。ブランドを大切にしながらのマーケティング施策にも、お役に立てると思います。

――とはいえ新しいバージョンですから完璧とはいかないと思います。改善要望などがあれば教えてください。

伊藤(MONOKROM) 長期休暇などを含んだ場合の、配送日の指定が難しいですね。開発や運用でなんとかなると思うのですが、もっと簡単にできるとありがたいです。

村吉(サンデイシステムズ) デフォルトでパンくずが入っていないのがSEO視点では少し気になります。また、現時点では検証が済んでいないレンタルサーバーもあるので、随時対応を進めていただきたいですね。

梶原(EC-CUBE) 今いただいたご要望は、運用やプラグインなどで対応できる部分もありますね。ただ、そのやりかたがわからずお困りの方も多いと思いますので、情報提供も含めて環境の充実を行っていきたいと思います。サーバー関連については順次検証を進めていますし、さらに将来的にはEC-CUBEが簡単に使えるクラウド型サービスの提供みたいなことも是非やっていきたいと考えています。

今回の4系第1号の案件となるYOSEIDO様のサイト構築については、プロフェッショナルな皆様の連携で実現できた、非常にすばらしい事例だと思います。EC-CUBEではこういったネットワークを揃えていますので、スピードが求められる案件に限らず、頼っていただければと思います。

村吉(サンデイシステムズ) 複数のモールに出店されていて、本店サイトも持ちたいという場合、裏側の連携が必要になってきます。その際、4系で本店サイトを構築・リプレースしていただくと、売上を上げるための施策の実現や、運用コストの削減も実現しやすい環境になっていますので、モール中心でやってこられた店舗さんにもオススメです。

梶原(EC-CUBE) モールをやられている店舗さんが、自社サイトにお求めになるのは独自の世界観なんですよね。「理想のお店」を持ちたいというお問い合わせをいただきます。それが実現できるのがEC-CUBEであり、今回リリースした4系はその最適解だと自負しています。(了)

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事をシェア

ECzine(イーシージン)
https://eczine.jp/article/detail/6181 2018/11/28 11:00

イベント

ECzine Day(イーシージン・デイ)とは、ECzineが主催するカンファレンス型のイベントです。変化の激しいEC業界、この日にリアルな場にお越しいただくことで、トレンドやトピックスを効率的に短時間で網羅する機会としていただければ幸いです。

2024年8月27日(火)10:00~19:15

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング