Instagram運用の成功パターン確立とノウハウの蓄積を
"いま"すべき理由
――Shop Nowのリリースで改めて注目が集まっているInstagramですが、Instagram運用にあたって特に大切だと思うことはありますか?
シンプルに、いまPRしたい商品をタグ付けして購買までの経路をわかりやすくする、というものではなく、Instagramの中にもうひとつECサイトやオウンドメディアを作るんだ、という姿勢でInstagramの運用に取り組んでいくことが大事なのではないかと思っています。タグ付けされた商品をひとつずつ増やしていくことで、Instagramのショップページの中でネットサーフィンをするかのように投稿を見てもらうことができます。一種のInstagramを使ったコンテンツマーケティングの場所と捉えて運用していくとよいのではないでしょうか。
――松下さんが感じる、EC事業者にとってのInstagramの魅力とは何でしょうか。
ユーザー側は“検索ツール”としてInstagramを活用しているというのが、いちばんの大きな魅力だと感じています。多くの人が検索の手段として使っているからこそ、ハッシュタグ検索からの新規流入が少なからずあるのだと思います。
また、皆さんご存知の通り、Instagramは無料でアカウントを作成することができるので、広告費をあまりかけることができないという企業さんは、Instagramから展開していくのもひとつの方法だと思います。さらにいまなら、Shop Nowという購買につながる機能も実装されていると。弊社のお客さんでも、広告費はほとんどかけていないけれど、Instagramはとても力を入れて取り組んでいらっしゃる企業さんも多いんですよ。
――これからShop NowをはじめInstagramはどのように変化していくと思われますか?展望をお聞かせください。
いまはこれらの投稿を広告配信することはできませんが、今後は広告メニュー化されることもあるのではないかと予想しています。また、Instagramの公式プログによれば、ストーリーズのショッピング機能実装のためのテストがすでに始まっているとのことなので、そちらのリリースも待ち遠しいですね。
ですので、いまのうちにInstagram活用における自社の成功パターンを見つけておくことが大事なのではないでしょうか。そうすることで、仮に広告メニュー化された時にも慌てることなく、いいスタートダッシュが切れると思います。そこまで見据えたうえでInstagram上で蓄積していったデータは、今後のEC運営においても大きな武器になるはずです。
――ありがとうございました。
(取材:2018年8月)