「住宅やホテル事業もすべて真剣勝負。じゃないとやる意味がない」
川添(V) 無印良品をはじめ、ライフスタイル提案型のブランドは、家を含めた「空間」を使ってブランドを伝えていくような取り組みが増えています。デイトナ・インターナショナルさんも2017年から、注文住宅協業プロジェクトに取り組んでいますよね。
小林(F) 弊社でデザインしたものを、メーカーさんに販売してもらっています。今は一棟でやっていますが、今後はリノベーションなども視野に入れていると思います。あとは宿泊ですね。今年4月には大阪に、カフェを併設したホテルができました。
私たちがこだわっているのは、「事業として成り立つのか」ということです。アパレル企業が異なる領域に進出すると取って付けたようになりがちですが、すべて真剣勝負です。でないとやる意味がないですし、そこまでのリソースがありませんから。
川添(V) 「ニューリテール」や「OMO(Online Merger Offline)=オンラインとオフラインの融合」という言葉が次のトレンドになりそうですが、デジタルチャネルやキャッシュレス決済が当たり前になっている中国に比べると、日本の「オムニチャネル」は、オフラインとオンラインの役割を分けることが前提の場合がまだまだ多いです。その中で今日のお話をお聞きすると、デイトナ・インターナショナルさんには自分たちの濃いカルチャーを中心に、色々な業態やデジタルチャネルが存在します。ゆくゆくはそれらの顧客接点が融合し、カルチャーに触れることができる体験が実現できそうで、ワクワクしてきました。
小林(F) ニューリテールも、あくまでお客様満足が根幹になければいけません。ツールに関しても、新しいからとりあえず入れてみよう、というのではまったく意味がないと思うので、身の丈にあったものと、ファンの方々が満足するものを最適な形で導入していければと思っています。