コンビニの後払い決済導入で、売上が80%増加
ガールズルールで最も人気のあるアイテムは、「マンツーマンTシャツ」です。K-POPアイドルが好んで着る同アイテムとミニスカートを合わせたコーディネートは、とても反響があったと言います。「オーバーフィットジャケット」などを含め、2,000円〜6,000円ほどの手頃な価格設定が、コスパを求める10代の日本人ユーザーから支持を得た要因だと同社は考えています。
偶然ガールズルールのサイトにたどり着いたユーザーからの評判の高さは、SNS上でも顕著に表れています。同社が運営する日本語のTwitterフォロワー数は17万人を超え、Instagramのフォロワー数やLINEの登録者数はそれぞれ7万人、5万人と、SNSの登録者は全体でおよそ30万人にのぼります。
また、日本の市場動向にあわせた決済システムの導入も、売上増加に効果的だったと言います。ターゲット層がクレジットカードをあまり持っていない点に着目し、コンビニ後払い決済を導入しました。その結果、コンビニ後払い決済を導入した直後は、売上が80%増加しました。
このようにガールズルールの口コミはネット上で徐々に広がり、店舗出店に関する問い合わせが相次ぐようになりました。最近では、「渋谷109」のポップアップストアもオープンしました。2017年11月初旬から2017年12月末までの期間限定の店舗となっており、ガールズルールの認知度向上に拍車をかける予定です。
人気商品に違い 日韓ユーザーの両方を満足させる商品開発に注力
ここからは、ガールズルールの金CEOとの一問一答をお届けします。
――――日本での展開を決めたきっかけを教えてください。
日本で生活をしながら日本語を勉強していたため、日本市場へのアプローチはそこまで難しくありませんでした。韓国に帰国した後は、日本アパレルブランドと取引のある企業で、通訳、商品生産や出荷など様々な経験を積みました。それと並行して、日本のファッショントレンドの研究も続けていました。
また、K-POPや韓国人アイドルの影響で、韓国文化を楽しむユーザーが30代〜50代の層だけでなく、10代~20代にまで拡大されていることに注目し、日本に向けて韓国アパレルの販売を決めました。
――ECサイトにおける日本と韓国の違いは何かありますか?もしあればその違いの理由もお教えください。
人気商品に違いがあると分析しています。韓国で売れても日本では売れないこともあれば、逆の場合もあるため、日韓ユーザーの両方を満足させる商品開発に力を入れています。
また、日本で手軽に購入できるアイテムより、弊社ならではのオリジナル商品のほうが販売率が高いです。これは、日本を含む海外のユーザーは、自国メーカーが扱っていない商品を購入する傾向が強いからだと考えています。また決済システムの利用にも差があり、韓国はカード決済の割合が高いですが、日本はコンビニ後払い決済など、現金決済の割合が高いです。