atone登場、Paidyの導入進む
カードレス後払い決済に注目
今回の話題は、カードレス決済について。8月18日には、ZOZOTOWNの「ツケ払い」(商品が届いてから支払う後払い決済)のユーザーが100万人を突破。その後払いサービスのひとつ「NP後払い」で知られるネットプロテクションズが、6月21日より、新たなカードレス決済として「atone(アトネ)」を発表した。
概要は、会員登録し、携帯電話番号とパスワードの入力だけで決済が完了。ひと月分をまとめて、翌月の20日までにコンビニで現金で支払うというもの。会員登録は無料で、買い物をした月のみ請求書代が90円かかる。上限は5万円。買い物履歴をスマートフォンの画面で確認できる仕組みだ。
「NP後払いでは、買い物をするたびに請求書が届いていたところを、ひと月分まとめて支払えるようになったこと。手数料が若干安くなったこと、与信がリアルタイムになったことくらいがポイントでしょうか。ひと月分をまとめて支払えるのは、電話番号とパスワードだけで決済できる『Paidy』がすでにやっていますからね。今のフィンテックブームにはうまく乗っているのかもしれませんが、それほど新しいことはなかったという印象です」
Paidyは、エクスチェンジコーポレーション社が提供する、カードレス決済。メールアドレスと電話番号を入力すると支払いができ、翌月まとめて支払えるサービスだ。有名どころのECサイトがPaidyを採用したとのニュースを、頻繁に見かけてはいる。テクノロジー面でそれほど革新的なことがなくとも、カードレス決済へのニーズは高まりつつあるのかもしれない。
カードレス決済の対象となるのは、クレジットカードを持てない層でもあることから、池谷さんがいつも懸念するのは未収問題だ。サービスを提供し続けるには、資金力が求められる。実際、エクスチェンジコーポレーションは7月14日に、三菱東京UFJ銀行からの出資を受け入れている。