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ECだけじゃない企業のECとは
ディノス・セシール、神戸レタス登壇のイベントレポ
まずは、登壇者の自己紹介とそれぞれの企業紹介からセッションがスタートしました。
株式会社ディノス・セシール マーケティング部 エキスパート 菊池寛之さん
1975年神奈川県生まれ。2004年から株式会社ディノスセシールに入社。ディノスECサイトの企画・運営からアプリ・接客ツールの導入などEC関連の様々な業務を経験した後、デジタル広告を活用した投資戦略・運用業務に従事。 現在は、テレビ・新聞・チラシ・ネットを活用したマルチチャネルでの新規顧客獲得を担当。
ディノス・セシールは、1971年創業、翌1972年から日本で初めてテレビショッピングをスタートした企業です。その同じ年に、カタログ通販の事業もスタートしています。まさに日本の通販企業の歴史そのものといえるかと思います。私自身も、実家にはいつもディノスの通販カタログがありました。
ECの歴史も古く1995年のパソコン通信時代からインターネット通販事業にも参入しており、ECとしても先進的な企業です。老舗企業でありながら、新しいチャネルにチャレンジする企業姿勢はいまだに健在で、流れの早いEC業界でもディノス・セシールがトップ企業であり続ける理由だと感じました。
ちなみにECzineでは、CECOの石川さんの記事も人気です。
株式会社マキシム 取締役 林純司さん
1982年生まれ。大学卒業後、建築会社を経て2008年株式会社マキシム入社。 楽天市場、Yahoo!ショッピング、Wowma(旧DeNAショッピング)モール系EC 独自ドメインサイト、越境ECとEC事業全般を統括。 デジタルマーケティング、システム、販売戦略、物流、EC業務全般に幅広く携わる。
続いて、神戸レタスを運営するマキシムの林さんから同社の紹介をしていただきました。マキシムは、2004年に大阪で創業、2005年から現在の神戸レタスの前身である美容健康食品EC「レタス」を開始しました。なぜ「レタス」なのか?とお聞きすると、「フレッシュな感じ」を表現されているそうです。その後、本社を神戸に移転し、ファッションECの「神戸レタス」をスタートしました。
神戸レタスといえば、楽天市場やYahoo!ショッピングなどのモールを活用し、売上を堅調に成長させているイメージがあります。2016年の実績としても、DeNAベストショップ大賞総合グランプリ、Yahoo!年間ベストストア レディースファッション2位、楽天ショップ・オブ・ザイヤー レディースファッション賞受賞と各モールになくてはならないショップへ成長しています。
ちょうどこのイベントの後、5月には女性向け動画サイト「C Channel」と資本提携を行いました。今後来るであろう動画コマースにも注目したいところです。
ディノス・セシールは、テレビショッピング、カタログという販売チャネルをもっていて、プラスECがあります。この場合の、売上成績についてはテレビやカタログに売上が付くようになっていて、それぞれの担当者の成績になるようになっているようです。これは特に実店舗を持っている企業では、どこでも問題になるところ。ディノス・セシールでは、各販売チャネルの割合としては、EC(ウェブ/アプリ含む)で50%、テレビ45%、ハガキとFAXで5%となっています。
神戸レタスは、ECが中心でありながら実店舗を4店舗運営しています。その理由を林さんにうかがうと、低単価な商品を販売しているので顧客への安心感と実際に試着したいというニーズへの対応、顧客との直接的な接点として活用しているようです。