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「瞬発的に欲しい!と思わせるパワーでウェブはカタログに勝てない」ディノス・セシール石川さんに聞く

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2017/03/24 08:00

 2016年1月にディノス・セシールにCECOとして迎えられ、「カタログの受注チャネルを超えたEC」をミッションに取り組んでいた石川さん。「カタログをウェブにリプレースする、は完璧に間違いでした」という名言が出たインタビュー記事は、2016年上半期ECzineでのアクセスランキング1位に輝きました。この1年、石川さんはどんなことに取り組み、成果を出していたのか聞いてきました。

2016年上半期ECzineでのアクセスランキング1位!
「カタログをウェブにリプレースする、は完璧に間違いでした」ディノス・セシール石川さんインタビュー(2016年4月掲載)

ディノス・セシール石川さん「紙やテレビをやめてウェブ、はますますヤバイと確信」

株式会社ディノス・セシール
CECO (Chief e-Commerce Officer) EC本部 EC企画部 ゼネラルマネージャー
石川 森生さん

――2016年4月にインタビューした時には、経営企画本部に所属し、そこから「カタログの受注チャネルを超えたECをミッションに取り組むというお話でした。

実は、ポジションが変わっています。当初経営層は、経営企画の立場から改革を行おうと考えていたようですが、実情を見ていくうちにいろいろな課題が見えてきまして、一度管理職ラインに入ったほうが直接的な影響を与えやすいだろうという上の判断もあって、7月にEC本部という部署が新設され、その中のEC企画部のゼネラルマネージャーという立場になりました。

7月からの約半年間の仕事内容としては、主にディノスにかかわってきました。当初はディノスとセシール、ふたつ同時に、同じフォーマットで変えていけるかと思ったんですが、ユーザーもシステムもまったく違いますし、月間数百万単位のユーザーを抱える規模のサイトを、ふたつ同時に見るのは現実的に難しいですから。

――「カタログの受注チャネルを超えたECという、ミッションは変わらずですか?

変わらないです。単体のECとしてサステナブルな、リテンションまで含めウェブで完結できるEコマースを作るのがミッションであることは変わりませんが、一方で、受注ツールとしてのECが必要ないかというとそれも違います。僕らの取り組みが数字で返って来ていることもあり、手応えは感じていますが、一方でカタログとテレビのパワーを改めて感じてもいるので、それを削るつもりはさらさらありません。むしろ、カタログとテレビを強化するほうが、ロングスパンで見たら強いのかなとも思っています。ウェブを強化したことによって、より既存の、基盤になっているビジネスの強さが見えた感じですね。

それは、紙やテレビのビジネスがシュリンクしてきているからウェブだ、という今の流れとは真逆ですよね。でも、そこを捨ててウェブにリプレースしてしまうと、競争力がなくなる。ディノス・セシールがECとして勝っていくためにも、既存のリソースを前提にしないと、存在価値が出しづらいのではないかというのが、この1年取り組んできた感想です。前回の取材でも、「カタログをウェブにリプレースする、は完璧に間違いでした」とお答えしましたが、さらに確信に近く、やるとヤバイくらいに感じていますね。

石川さん主導でリニューアルした「ディノスオンラインショップ」
カタログ単位でなく、「ディノス」として総合的な提案をしている

――「EC本部」という部署はどんな狙いで作り、どんな人が、何をしているのですか?

ディノスでは、家具・インテリア、ファッション、美容・健康といったカタログ単位で部署があるとイメージしていただくとわかりやすいと思います。それぞれのカタログに、MDやウェブ担当者がいる。その中から、各ウェブ担当者だけ集めてウェブチームを作ったのが、EC本部です。

ウェブ担当者はこれまで、担当しているカタログの売上を最大化することをミッションに、企画からディレクションまですべての行程を各々で担当していました。すると、ファッションの「春の●●キャンペーン」、美容の「春の●●キャンペーン」が別々に走るということが起きてきます。

しかし、「ディノス オンラインショップ」というひとつのECサイトで考えると、ひとつの「春の●●キャンペーン」で、ファッションアイテムも美容アイテムも一緒に提案したほうが、お客様にとっても新しい発見があるかもしれませんし、運営側から見てもトラフィックが分散しないというメリットが生まれます。

だから、EC本部でまとまった戦略を立て、すべてのカタログを横断的に捉えて再構築するという流れにしました。また、どうしても外注リソースなどは重複が出てくるので、業務をひとつにまとめ、コストを浮かせました。その分を、攻めのマーケティングに使えるようにしました。

ウェブ担当者からすると、仕事内容はそれほど変わらないものの、チームで動かないとひとつの企画が完結しない形になっているので、激変したと感じていると思います。

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