離れられないEC、コンテンツマーケより「便利」が近道
ぼくは「(消費者を)抱え込む」という表現が苦手で、そう書かれた記事があるとその場で読むのをやめてしまうくらいなのですが、それは「抱え込まれたい」と思ってる消費者などいないからです。
だけど「離れられない」という関係性はあるなと思っていて(たとえばアップルとか)、ネット上ではそういう人たちをさして「信者」などといったりしますが、第三者的にどう見えるかはともかく企業と消費者の理想的な関係のひとつといえます。
さて。ネットショップでも「離れられない」ような関係を築くことはできるのでしょうか。
おそらくAmazonは実現できてますよね。ぼく自身、Amazonの利用頻度はかなり高いですし、なくなったら困るサービスのひとつです。
Amazonからなぜ離れられないのかを考えてみましょう。たいていのものは扱っているから? ワンクリックで買えるから?(知らない店にカード番号を預けるのはリスクがありますからね) ブログやFacebookなどいろんな紹介記事でリンクされているから?
「離れられない関係」を理想的な状態、ひとつのゴールとしたときに、ここに向かうルートはふたつあります。それは「便利」か「おもしろい」かです。Amazonは前者の「便利」を追求した結果、「離れられない」に到達したと考えられます。
ちなみに後者は、昨今ブームになっているコンテンツマーケティングの話ではありますが、ネット上で注目を集めるようなコンテンツを継続的に発信することは容易ではありません。むしろ多くのショップにとって採用しやすいのは「便利」ルートだと思います。
今日は「便利」を提供して、結果としてお客さんの利用頻度が向上し売上アップにもつながった、ふたつの事例を紹介します。これらの施策はアイデアこそぼくが出したものの、実現については当時の現場スタッフの多大な努力のおかげであることを最初に断っておきます。彼らの尽力がなければ、けっして実現することはありませんでした。
Amazonじゃなくてもできる「便利」その1:入荷お知らせメール
ひとつ目は「入荷お知らせメール」です。いまでは多くのネットショップに実装されている機能ですが、これを思いつくきっかけとなったのはヤフオクのアラート機能でした。
ヤフオクには、指定したキーワードで出品があるとメールで通知してくれる機能があるのですが、これを商品の発売時や、品切れ商品の再入荷時にメール通知するようにできないかと考えたのです。
背景としてはAmazonのように予約機能がつくれなかったとか、いくつかの制約条件の中で考案したサービスですが、お客さまにたいへん喜ばれたサービスでした。
その後、ブックオフオンラインでは収集しているコミックスの続刊が発売された際にメールで知らせてくれるとか、全巻セットが揃った際に通知してくれるように改良しました。
一般的にネットショップは検索して購入するというのが当たり前ですが、検索って面倒ですよね。そして商品の発売日を記憶しておかなきゃいけないというのも、面倒な話です。
こうした不便や手間をシステムで解消するというのはネットショップならではの強みですし、まだまだ未解決の不便さってあると思います。
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