ECで顧客を不快から守るための方法とは
ECサイトにおける顧客の「感情」を深く理解し、その期待値を超える体験を提供するためには、まず不快な体験を防止して「感情を守る」ことが不可欠である。その最たるものが「サイトの表示速度」であった。
西本氏は、表示速度の遅さを「実店舗に例えるならお店に入る時のドアが重いことと同じくらい相当な不快感を生む」と説明。ECにおいては、サイト表示が「早いのが当たり前」という顧客の期待値があるため、少しでも遅延が発生すると、それがそのままマイナス評価となり、顧客の「感情」を損なってしまうという。
フェリシモでも、顧客の感情を守るべくReproのサイト高速化ソリューション「Repro Booster」を導入しサイト表示速度の改善に取り組んだという。導入の理由の一つとして、「導入以降、企業側が努力し続けなくていい」コストパフォーマンスの良さを挙げている。
Repro Boosterではタグを挿入するだけでサイト表示の高速化が実現され、一度導入してしまえば、継続的な運用工数をかけずに、常に『遅くない体験』を維持できるからだ。
中澤氏は、サイト表示速度の改善が多くの企業で後回しになっていることのリスクを指摘した。多くのマーケターやEC担当者は売り上げを上げるべく、集客プロモーションなどに注力しがちだが、これらは全体の一部の顧客が対象であるのに対し、表示速度の改善は「全ユーザー」に効果が及ぶ。つまり、一度対処すればあらゆる施策の効果を底上げすることにもつながるのだ。
特にフェリシモの場合、元々が紙のカタログ通販から始まったこともあり、ECサイトでも「画像を多く」使って商品の魅力を伝えることを大事にしてきた。しかし、画像の表示量と速度はトレードオフになりやすく、サイト表示速度にも悪影響を及ぼしていた。この「速度との戦い」を解消し、顧客の不快感を根本から解消するために、Repro Boosterが導入されることとなったのだ。
Repro Booster導入後の効果は、GoogleがSEO指標として重視するCore Web Vitalsにおいても明確に現れた。モバイルでの主要な速度指標であるFCP(First Contentful Paint、ページの最初のコンテンツが表示されるまでの時間)は24%改善、LCP(Largest Contentful Paint視覚的に最も大きな要素が表示されるまでの時間)は7%改善している。
PCにおいても、FCPが19%改善、LCPが14%改善と、顕著な成果を記録した。西本氏も「体感的にも早くなった」と実感しており、顧客体験のストレス軽減に貢献している。CVRやPVなどのKPIとなる数値に関しては、検証中のため明かされなかったが、一定の成果があったという。

中澤氏は、この改善がCVR向上に繋がるロジックを解説した。ユーザーは通勤電車内など、通信環境が悪い場所でもECサイトを閲覧する。そのような状況でサイトが遅いと離脱という機会損失が発生する。Repro Boosterがその速度を底上げすることで、今までアクセスできず、または不快感から離脱していた顧客がコンバージョンするようになり、CVRの向上に直結する。
Repro Boosterは、アパレルECで11%up、ファッション雑貨ECで19%up、食品ECで7%upなど、他社のCVR改善実績も豊富にあるという。

