アドビはAdobe Summitにおいて「Adobe Marketing Agent」のプライベートプレビュー版を発表。併せて「Adobe Express Agent」の開発を通じて「Microsoft 365 Copilot」とAIエージェントのイノベーションに継続的に取り組んでいくと明らかにした。
Adobe Express Agent for Microsoft 365 Copilot
アドビは、Microsoft 365 Copilotおよび「PowerPoint」「Word」内で直接アセットを作成できる「Adobe Express Agent」の開発を継続している。この製品は、会話型インターフェイスを使用して、ホストアプリから離れることなく画像を作成できるもの。これにより、マーケターだけでなく他のチームもドキュメント、プレゼンテーション、ホワイトペーパー、SNS投稿などに使う高品質な画像を作成できるとのこと。
Adobe Marketing Agent for Microsoft 365 Copilot
「Adobe Marketing Agent for Microsoft 365 Copilot」のプライベートプレビュー版を使用することで、企業は次のことを実現できる。
ターゲットとするオーディエンスの絞り込み
マーケターが、Microsoft 365 Copilotの会話型インターフェイスを活用して「Adobe Experience Platform」のデータやインサイトにアクセス。業務上のインサイトを迅速に引き出すことで、より複雑な分析タスクを完了できる。たとえば、大規模なパーソナライズキャンペーンで使用するオーディエンスの作成などが可能。
Adobe Marketing Agentが提供するインサイトをMicrosoft 365アプリ上で、Copilot経由で取得できるため、オーディエンス分析プロセスが簡素化される。
実行可能なインサイトの発見
マーケターは「Adobe Customer Journey Analytics」が提供するインサイトを即座に発見・取得するように、Copilot内から直接Adobe Marketing Agentにプロンプト指示を送れる。この方法により、マーケター以外の従業員も幅広くデータにアクセスが可能となる。Adobe Marketing Agentは、PowerPointやWordなどのMicrosoftアプリでキャンペーンのパフォーマンスレポートを作成することもできる。
異なるチーム間のコラボレーションの促進
マーケターは「Adobe Workfront」にもアクセスができ、業務管理プロセスの刷新が可能。Adobe Marketing Agentがプロジェクトやタスク、課題を要約したり、Microsoft 365アプリが保持しているコンテンツの中から重要な詳細情報やプロジェクトに関する情報を検索したり、チームプロジェクトの健全性を積極的に監視したりできる。
コンテンツサプライチェーンの強化
Adobe Marketing Agent for Microsoft 365 Copilotにより、コンテンツサプライチェーンの最適化も可能となる。コンテンツサプライチェーンとは、マーケティングキャンペーンやパーソナライズされた顧客体験のためのコンテンツの計画、作成、管理、実行、測定を行うエンドツーエンドのプロセス。今回、異なるワークフローやビジネスプロセスの連携が可能になったことで、マーケターやクリエイターはお互いに使い慣れたツールから離れることなく、アドビとMicrosoft、2社のソリューションをまたいでシームレスに作業を行えるようになる。
加えて、SNS広告、ディスプレイ広告、バナー、販促メールなどをクリエイターが定義したブランドに沿ったテンプレートをもとに作成できるセルフサービス型アプリ「GenStudio for Performance Marketing」では、「LinkedIn Ads」との連携が拡張される。BtoBマーケティングのユースケースに対応するキャンペーンアセットが作成可能となった。ディスプレイ広告用のアセット作成は「Microsoft Advertising」を通じて配信される広告にも対応している。