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ECzine Day 2024 Autumn

2024年8月27日(火)10:00~19:15

事業成長に欠かせない「ファンづくり」の教科書

ファンが挑戦の成功率を上げてくれる 輸入販売からメーカーへ転身したCIOに学ぶ感情ベースの経営術

 2020年に始まったコロナ禍は、EC業界の盛り上がりを後押しした。経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査」によると、2019年に6.76%だったEC化率は、2022年には9.13%と急上昇している。市場が大きくなり競争も激しくなる中、命運を分けるポイントの一つとしてファンとの関係性づくりをうたうのが、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」を展開する株式会社マクアケだ。本連載では、マクアケでプロジェクト推進本部 執行役員を務める菊地凌輔氏が、「ファンとの関係性づくりの大切さやヒント」を紹介する。第2回は、Makuakeで30回以上にわたりプロジェクトを実施してきた株式会社CIO 代表取締役の中橋翔大氏に、事業成長の秘訣とファンの存在について話を聞いた。

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わくわくする最新ガジェットを届けるCIO

株式会社CIO

 株式会社CIOは「多機能×最新テクノロジーでわくわくする未来をつくる」をコンセプトに2017年に創立された企業。充電器、モバイルバッテリーなどのスマートフォン関連製品を中心に、ただ輸入販売するのではなく自社製造にこだわり、製品一つひとつにストーリーや思いを乗せ、顧客に届けている。

個人事業主時代から「顧客の声」に気づきを得ていた

菊地(マクアケ) Makuakeを実際に利用されている企業の中でも、多くの熱狂的なファンがいるのがCIOだと思っています。既に30回以上Makuakeでプロジェクトを実行し、そのほとんどで1,000%以上の金額を集め、どれも成功を収めています。改めて、CIOはどんなブランドなのでしょうか。

中橋(CIO) CIOは、充電器やモバイルバッテリーなど、スマートデバイスの周辺機器を中心に、身のまわりで使われる製品をつくっています。その根底には、こうしたテクノロジーをまとった製品を通してお客様に利便性をお届けし、生活の質向上に貢献するだけでなく、気づきや発見を経てわくわくしてほしいという思いがあります。それをブランドとして体現するために、CIOの製品が存在します。

株式会社CIO 代表取締役 中橋翔大氏
株式会社CIO 代表取締役 中橋翔大氏

菊地(マクアケ) そもそもの創業のきっかけはなんだったのでしょうか。

中橋(CIO) 最初、私は個人事業主として働いていて、法人化したのがCIOです。個人事業主としては、スマートフォンの輸入販売を中心に行っていました。そこで、当時はデバイスに同梱されているケースがほとんどだった充電器、イヤホン、ケーブルなどといった付属品の購入需要に気がつき、海外からサードパーティ製品を輸入して販売する事業にも並行して取り組んでいたのです。いわゆる輸入OEMのようなことをしている中で、充電器にも需要があると判明したので、起業に至りました。

 CIOとしてECサイトを運営し、いただいたレビューを見る中で、商品は違っても「CIO製品」をリピート購入してくださるお客様の存在に気がつきました。レビューには「新しいものを手に入れられてうれしい」「今までにないものを取り扱っていてうれしい」などと書かれていて、さらに分析してみると「今までになかったもの」や「未知なる体験、出会い」などに関心を持つ方が一定数いるとわかったのです。

 そして、こうしたニーズを吸い上げるようなものづくりをしたいと思うようになり、起業から1年ほど経過したタイミングで輸入販売をやめ、100%自社製品に切り替えることにしました。

菊地(マクアケ) 単純な輸入販売だと、スペックや価格競争に巻き込まれてしまいがちですが、お客様の声に着目して、ものの良さだけではなく付加価値を生み出そうとかじを切ったのですね。初めての自社製品はどのようなものだったのでしょうか。

中橋(CIO) 最初の自社製品は、2018年にMakuakeでプロジェクトを実施した「SuperMobileCharger」です。1から新たなものづくりをするには、もちろん開発費用がかかります。当時、それを少しでも軽くするためにクラウドファンディングを活用しようと考えました。製品開発段階で利用者の声を聞き、ニーズの発掘ができるのもCIOにとっては重要な点で、こうした仕組みを調べていた際にたまたまMakuakeを知り、利用を決めました。

SuperMobileCharger
CIOが初めてMakuakeで立ち上げたプロジェクト「SuperMobileCharger」

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この記事の著者

井土亜梨沙(イド アリサ)

一橋大学卒業。2014年森ビル入社。2016年ザ・ハフィントン・ポスト・ジャパンに入社。「Ladies Be Open」のプロジェクトを立ち上げ、女性のカラダにまつわる様々な情報を発信したほか、1か月間メイクしない自身の生活を綴った「すっぴん日記」なども担当した。2018年よりForbes JAPA...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

株式会社マクアケ プロジェクト推進本部 執行役員 菊地凌輔(キクチ リョウスケ)

1993年兵庫県生まれ。2015年1月サイバーエージェントの内定者としてマクアケへ入社し、関西支社の立ち上げ1人目の社員として参画。これまで2,000件を超える新商品、サービスの立ち上げを支援し、各地方拠点の立ち上げに従事。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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