「○○お願いできる?」はありがちな間違い
マネージャーに抜擢される理由の多くが、「プレーヤーとして成果を出してきたから」ではないでしょうか。しかし、プレーヤーとマネージャーは多くの点で違いがあります。この認識が曖昧なままだと、様々な勘違いを招き、結果として部下を困らせることになります。たとえば、次のような場面です。
上司「○○お願いできる?」
部下「わかりました。すぐに取り掛かります」
優しさからの言い方だとは思いますが、気をつけるべき発言の1つです。何が問題なのかは、次の会話を見ればわかります。
上司「○○お願いできる?」
部下「すみません、今は手が離せなくて」
この発言の問題点は、「お願いになってしまっている」ことです。お願いは、受け手側に決定権があります。上司が部下にするのはお願いではなく「指示」です。決定権は部下ではなく上司が持ちます。
また、お願いは責任の所在が不明確になりやすいです。お願いしたことを部下ができていなかった場合、「引き受けたのにどうしてできていないんだ」と、後から部下に責任を押しつけることができてしまいます。
部下にはお願いではなく指示をする。決定権も責任も指示を出した上司に紐づくことを肝に銘じておいてください。