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ECzine Day 2022 Winter

2022年12月1日(木)10:00~16:10(予定)

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おさえておきたいEC・通販先進企業

マルチブランドを強みとするアダストリア 時代に合わせて変革を続ける

 マルチブランド展開に強みを持つ株式会社アダストリアは、グループ内で商品の企画・生産・物流・販売を一貫して行う企業です。顧客や店舗スタッフの意見を商品開発やサービス向上に活かしています。今回は、アダストリアの基本的な企業情報や強み、最近の動向などを紹介します。

 株式会社アダストリアは衣料品や雑貨などの生産・販売を手がける会社であり、グループ全体の組織力を活かして一貫した商品開発やサービスの提供を行っています。アジアや北米地域への海外出店や、オンラインストア「.st(ドットエスティ)」の海外展開など、デジタル領域にも力を入れています。

 また、機能性や着心地を重視した新素材の開発を行い、新たな付加価値を提供している点も特徴です。

 本記事では、アダストリアの企業情報や事業内容、各種ブランドの紹介や最近の動向などを解説します。

アダストリアの企業情報・事業内容の概要

画像はイメージです

 アパレルや雑貨を中心としたブランドを展開する株式会社アダストリアの基本情報をおさえておきましょう。企業情報や事業内容について紹介します。

アダストリアの企業情報

 株式会社アダストリアの企業情報についてまとめると、次のとおりです。

社名 株式会社アダストリア
本社所在地 東京都渋谷区渋谷2丁目21番1号 渋谷ヒカリエ27F
設立年月日 1953年10月22日
代表者名 代表取締役社長 木村治
株式公開 東証プライム市場上場
資本金 26億6,000万円
おもなグループ会社 株式会社BUZZWIT
株式会社エレメントルール
株式会社ADASTRIA eat Creation
株式会社ADOORLINK
株式会社ゼットン
株式会社Gate Win など

 アダストリアは国内1,355店舗、海外73店舗(2022年2月期)を展開しており、連結売上高は2,015億8,200万円です。カジュアルファッション専門店として創業し、時代に合わせたビジネスモデルの転換を行っています。

アダストリアのおもな事業内容

 株式会社アダストリアは衣料品や雑貨などの企画・製造・販売を行っている会社です。多くのブランドを展開しており、幅広い年代や客層に応じた商品開発を行っています。

 アパレルを中心としつつ、スポーツやコスメ、アウトドア、インテリア、カフェなど、暮らしにかかわるさまざまなカテゴリを展開しています。多岐にわたる商品展開で、市場の変化や顧客ニーズに対応したブランド開発を可能にしているのです。

 また、バリューチェーンを採用することで、グループ企業が連携しながら、商品の企画・生産・物流・販売を一貫して行っています。国内外に広がる約1,400の店舗網を活かし、顧客や店舗スタッフの意見を商品開発やサービスの向上にいち早くつなげているのです。

 デジタル化にも積極的に取り組んでおり、公式オンラインストア「.st(ドットエスティ)」の会員数は2022年7月時点で1,410万人を超えています。SNSや販売チャネルの多角化を行い、顧客との接点を増やし続けている会社です。

アダストリアの沿革

 株式会社アダストリアの創業から現在に至るまでの流れは、次のとおりです。

年代 沿革
1953年10月

茨城県水戸市で「株式会社福田屋洋服店」設立
紳士服小売業を開始

1973年3月 メンズカジュアルショップ「ベガ」開業
1982年9月

ジーンズカジュアルショップ「ポイント」開業
1984年からチェーン化開始

1992年3月 レディースカジュアルウェア小売業に進出
2003年3月 台湾に初出店、海外事業展開をスタート
2007年10月 自社サイトでWEB事業を開始
2012年10月 自社ECサイトで会員制ポイントサービスを開始
2013年9月 「株式会社アダストリアホールディングス」誕生
持株会社体制に移行
2014年11月 自社ECサイトを全面リニューアルし、公式WEBストア「.st(ドットエスティ)」サービス開始
2019年12月 公式WEBストア「.st(ドットエスティ)」会員登録者数1,000万人突破

 アダストリアは海外への展開を積極的に行う一方で、ECサイトでの販売も比較的早い段階から取り組んできました。市場環境の変化や消費者のニーズに合わせてビジネスモデルを変革しており、多角的にブランドを展開しています。

おもなブランドを紹介

 株式会社アダストリアでは40を超える多くのブランドを展開しており、さまざまな年代や客層に合わせた商品開発を行っています。

 たとえば「LOWRYS FARM(ローリーズファーム)」では、「いま着たい」と思わせるトレンド感あふれるアイテムや、「ずっと着たい」と感じさせるスタンダードなアイテムを提供しています。20~30代の女性をターゲットとしており、比較的手頃な価格帯を実現している点が特徴です。

 「LAKOLE(ラコレ)」は、「あたりまえを、素敵に。」をコンセプトに掲げ、生活雑貨やウィメンズ・メンズアパレルを展開するブランドです。普段着や生活用品など、年齢や性別を問わず日常的に使用するものを素敵にアップデートできる商品を提供しています。

 そして「GLOBAL WORK(グローバルワーク)」では、20~30代の男女や2~15歳などに向けた商品を提供しており、比較的若いファミリー層も取り込んでいます。「モーションテック」や「ウツクシルエット」など、デザイン性と動きやすさを重視した独自商品を展開している点も特徴です。

アダストリアの強みや特徴

 株式会社アダストリアは幾度もビジネスモデルを変革することによって、消費者のニーズに応え続けている会社です。マルチブランドによる強みを活かし、アジアや北米市場でも事業を展開しています。

 アダストリアが競合他社と比べて、どのような点に強みを持っているのかを解説します。

バリューチェーンによる商品開発とスピーディーな顧客対応

 株式会社アダストリアでは商品の企画から生産、物流や販売までをグループ会社と連携して行っており、自社で一貫したサービスを行うバリューチェーンの仕組みを整えています。国内外に約1,400店舗を構え、顧客や店舗スタッフの声をもとに、トレンドや店頭情報をいち早く商品企画サービスに活かしている点が特徴です。

 また、企画・生産・物流・販売といった流れがスムーズに回っていくように、株式会社アダストリア・ゼネラルサポートが、店舗備品の管理や事務、各部門のサポートを行っています。多くの店舗展開を行いつつも、全社的な取り組みが行える体制を整えているため、スピーディーな対応が実現できているのです。

独自機能・素材の開発に注力

 株式会社アダストリアでは単に衣料品を生産して販売するというだけでなく、商品の素材や機能性にもこだわりを持っています。たとえば、「WOOLLYTEC(ウーリーテック)」という軽やかで心地よいウール調新素材を開発し、従来の悩みだった重さや動きにくさの解消に成功しました。

 そのほか「AIRTHERMAL(エアサーマル)」という素材は、ダウンのように軽く暖かく柔らかいのが特徴です。しかも、抗菌防臭やお手入れが簡単という特徴も備えています。

 「UDR(z) (ユーディーアールゼット)」は、菌やウイルスの増殖を防ぐ新素材です。「におわない」という安心感をファッションに盛り込むことをコンセプトにしています。

 そして、「miulisse(ミュウリス)」は、フォーマルとカジュアルのどちらでも着ることができる素材として開発されました。オンとオフが混ざり合う快適な服として、新たなニーズを掘り起こしています。

オンラインストア「.st」の成長とOMO戦略

 「.st」の会員数は1360万人(2022年2月時点)で、国内売上高に占めるEC比率は30%を超えています。コロナ禍においても、Instagramを活用したオンライン接客や、スタッフがモデルとなりスタイリングを投稿する「STAFF BOARD」などを強化してきました。

 現在は、顧客数と購買回数のさらなる増加を目指し、テレビCMを活用したプロモーションや、他社商材の取り扱いによるカテゴリ拡大などに積極的に取り組んでいます。

 また、オンラインストアと店舗のメリットを融合させたOMO型店舗「ドットエスティストア」を展開しています。「.st」での購入履歴をもとにスタッフがスタイリングを提案してくれるサービスなどが提供されています。OMO型店舗によって新しい顧客体験を提供でき、ECと実店舗の相乗効果も生まれているといえるでしょう。

グローバルへの展開

 株式会社アダストリアの特徴として、アジア市場や北米市場など積極的な海外展開が目立ちますが、出店地域の特性に合わせた商品の展開を行っています。国内で展開しているブランド力を活かしつつ、文化や気候が異なる地域の顧客のニーズを反映させた商品企画に取り組んでいるといえるでしょう。

 オンラインストア「.st」も海外展開をしており、海外の顧客に対しても接点を広げています。

アダストリアの最近の動き

 株式会社アダストリアはビジネスモデルの変革に熱心に取り組んでいる会社であり、最近の動向を把握しておくことで、さらに深く理解できるようになります。最近の動きについて見ていきましょう。

半分以上の商品にサステナブルな原料&導入

 2022年4月13日、株式会社アダストリアはカーボンニュートラルの実現と2030年までに全商品のうち半分以上をサステナブルな原料、加工へと切り替えることを宣言しました。自社のあるべき姿とビジョン、具体的な目標を掲げサステナブル経営に取り組んでいくことを方針として打ち出しています。

 持続可能な成長を実現するために、国連が企業に責任ある行動を求める「国連グローバル・コンパクト」にも署名しており、2022年4月付で参加企業として登録されました。

オンラインストア「.st」をオープン化

 2022年4月13日、株式会社アダストリアが運営するオンラインストア「.st」をオープン化し、他社ブランドの取り扱いを本格化させることを発表しました。具体的には、キッチン家電の「siroca(シロカ)」、美容家電の「ヤーマン」など、アパレル以外の幅広い商品の取り扱いをスタートさせています。

 「アパレルカンパニーから、グッドコミュニティ共創カンパニーへ。」をテーマに、今後も取り扱うカテゴリを増やす予定です。

「アダストリアグループ健康経営宣言」を制定

 2022年4月1日、株式会社アダストリアは「アダストリアグループ健康経営宣言」を制定しました。ファッション業界に従事することの魅力度を高めるために、安心して働ける環境整備を進め、社会全体のウェルビーイングに寄与することを目指すものです。具体的な取り組みとして、AD健保の保健事業を本格的にスタートさせ、AD健保とのコラボヘルスを推進しています。

 アダストリアの従業員は約8割が女性であり、若い世代のアルバイトスタッフが多く在籍しているという事情があります。優秀な人材を確保するため、職場環境の改善に力を注いでいるといえます。

目を通しておきたいアダストリアのトピックス

まとめ

 株式会社アダストリアはファッションの企画や生産、販売などを手がける会社であり、同社が持つ複数のブランドの特徴を活かして事業展開を進めています。オンラインストア「.st」でのコンテンツ展開や、オンラインストアの世界観を表現したOMO型店舗の拡充などにも積極的に取り組んでいます。

 機能性を重視した新素材の開発やサステナブルな生産体制の構築など、時代の変化に合わせてビジネスモデルを変革させています。グローバルな視点で事業に取り組んでおり、日本のみならず海外でも支持されるブランドとして歩み続けている会社といえるでしょう。

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この記事の著者

EC研究所(イーシーケンキュウジョ)

ECについての情報を調べ、まとめてお届けします。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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