皆さん、こんにちは。ECのための延長保証サービス「proteger」を提供するKivaの野尻です。
すぐに取り組むことができるECでの顧客ロイヤリティーとLTV向上に貢献する8つの方法を、2回に分けてお伝えする当連載。今回は前回の記事に引き続き、5つめから8つめの項目までご紹介していきます。
5. ギフト対応を実装する
ECの売上を伸ばすには、「自分のための購入」だけでなく「誰かのための購入」が生まれる状態を作ることが重要です。需要を上手にとらえたギフト対応を行うと、「既存顧客によるギフト購入」「従来の顧客層とは異なる顧客からの新規購入」などが期待できます。
ギフト対応を実現する上で欠かせない要素は、次のふたつです。
①ギフトラッピングに対応する
ECにおけるギフトラッピングは、有料オプションであっても選ぶ顧客がいるほど需要が高いサービスと言えます。梱包の手間などが増える問題はありますが、ブランド専用の包装紙やラッピングバッグを用意し、オプション選択できるようにしておくと、より購入の確立を上げることができます。
②eギフトに対応する
eギフトは、新たなギフトの贈りかたとして近年急速的に普及しているサービスです。メールやLINEなどのSNSで相手に受け取り用URLを共有するだけで、ギフトを贈ることができる仕組みとなっています。住所入力や受取日時の指定はeギフトを受け取った相手が行うため、住所や都合の良い日時がわからなくても手軽に使える点がメリットと言えるでしょう。
ギフトラッピングとeギフト双方の導入を一度に実現するツールとして私がお勧めしたいのは、AnyReachが提供する「AnyGift」やハックルベリーが提供する「All in gift」です。Shopifyアプリとして提供されており、自社ECをShopifyで構築していれば初期費用・月額費用無料で利用することができます。
6. 後払いの決済手段を取り入れる
EC利用者が増えるにつれ、顧客が求める決済方法も多岐にわたりつつあります。「クレジットカードを持っていない」「クレジットカード情報を入力するのが怖い」「商品が届いて現物を見てから代金を支払いたい」といった需要に応えるために広がりを見せているのが、「BNPL(Buy Now Pay Later)」と呼ばれる後払いサービスです。
BNPLは、その名のとおり「今買って、後で支払う」というものです。未払いリスクが気になり導入をためらうEC事業者がいることも理解できますが、きちんとサービスとして提供されているものを活用すれば請求・督促業務を委託し、代金の未回収リスクを回避しながら売上向上などのメリットを享受することができます。
後払いサービスを活用する最大の利点は、サービス提供事業者が代金の回収をすべて代行してくれる点にあると言えます。たとえ振込が遅延しても売上が保証されるのは、EC事業者にとっても安心です。それでいて、顧客に支払手段の拡充ができるとなれば、顧客体験向上にもつながります。
多くのEC事業者が活用する後払いサービスとしては、「Paidy」「atone」「GMO後払い」などが存在します。サービスごとに特徴や利用料・手数料などが異なるため、導入時には比較検討して自社に合ったサービスを採用するようにしましょう。