当記事では、GMOペイメントゲートウェイ株式会社 イノベーション・パートナーズ本部 マーケティング支援部 サイト改善チームに所属する高畑が、当社が携わってきたECサイト成長支援プロジェクトの一部をお見せしながら、「プチ改修」の重要性をご紹介いたします。
前回記事のおさらい
前回はカート画面のプチ改修について、課題点と改善事例をご紹介しました。今回からはカート画面を含む「購入導線」へユーザーを誘導する上で欠かせない「回遊導線」の改善についてお伝えします。
当社では、「TOP」「商品一覧」「商品詳細」など、購入に進む前に商品の検討を行うページ群を「回遊導線」と呼んでいます。回遊導線のプチ改修方法はさまざま存在しますが、今回は中でもカートへの商品追加を生み出す「商品詳細」画面のプチ改修にフォーカスを当てていきます。
高単価アパレルにおける商品詳細画面の課題と改善実例を紹介
「商品詳細」画面は、ユーザーに購入してもらうために商品のスペックや魅力を伝える、ECサイトの中でもっとも重要と言える画面です。とくにこの画面の改善には注力している、という方も多いのではないでしょうか。しかしながら、そんな「商品の良さを伝えたい」という気持ちとは裏腹に、ユーザーにとって使いにくい画面になってしまっていることが多々あるのです。
今回ご紹介するECサイトは、高単価のアパレル商品を取り扱っており、「商品詳細」画面は当社が分析・改善に携わる2018年以前からしっかりと作り込まれていました。画像のカルーセル実装やカラー/サイズ選択時の直感的なUI(User Interface:ユーザーインターフェイス)、また当時としては未導入のECサイトも多かった複数軸の商品レコメンドの実装など、しっかり考えて作り込まれたECサイトで、初見ではそこまで改善点がないように思われる案件でした。
しかし、さまざまな角度から分析していく中で、画面内の各要素のクリック率と、要素をクリックした後のCVR(Conversion Rate:コンバージョンレート)を調査したところ、複数あるレコメンドのブロックのうち、最下部のCVRがもっとも高いことが判明しました。