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季刊ECzine vol.08 定点観測

楽天は分析、Amazonは広告 方針に従い新機能の情報収集を


 EC事業者がおさえておきたい、13のテクノロジー関連トピックスの「定点観測」。いつも.の高木さんに、モールについて聞きました。※本記事は、2019年3月25日刊行の『季刊ECzine vol.08』に掲載したものです。

楽天は顧客管理機能強化 優良顧客を厚く

 モール関連の直近3ヵ月のトピックス、総じて「各モールが特色を出してきた」と高木さんは述べる。まず楽天だが、優良顧客に対しより手厚いサービスを行っていく方針であり、それを補助する機能のリリースが相次いでいる。とくに強化されているのが「顧客管理機能」だ。

「顧客管理機能で分析を行うと、自社の店舗に来訪している、ダイヤモンド、プラチナ、ゴールドといったランク分けした顧客の比率を見ることができます。さっそく何店舗か分析したところ、確かにダイヤモンドやプラチナなど、優良顧客が多くの割合を占めていました。よって、楽天が掲げている方針に対する打ち手はうまくいっていると言えますし、顧客管理機能のようなサービスを用いることで、店舗側にもその方針に従い、アクションを起こしていってほしいという意図がうかがえます」

 顧客管理機能では、過去の注文履歴や金額が閲覧できるほか、店舗側が顧客の特徴等をメモとして残せる機能がこれまでもあったが、今回のアップデートで、そこにレビューが紐づけられるようになった。楽天カンファレンスでは、2018年9月にリリースされたチャット機能も紐づくと発表された。

「将来的に顧客管理機能は、顧客カルテのようになっていくのではないでしょうか。ある顧客から連絡があったときに、顧客の購買履歴ほか、どのようなコミュニケーションを行っていたかなどが、ここを見るだけですぐにわかるようなものです。これまでも努力すればわかったのですが、あちこちにある複数の画面を見る必要がありました。コールセンター等ではすでに行われていることで、目新しい取り組みではないのですが、それが楽天でできると言うのは意義があると感じます」

 チャット機能のリリースから数ヵ月が経ったが、高木さんの肌感では「本格的に活用している店舗は少数派な状況」。しかし、将来像を描くとそのインパクトの大きさがわかる。

「チャット機能は、会員としてログインして問い合わせするか、ログインしないまま匿名で問い合わせするか、顧客側が選べる機能があるのですが、これも顧客管理機能を見越してのことでしょう。ログインしてもらえばやりとりが残り、さらにカルテが充実していきますよね。個人的には、ソーシャルのつぶやきも見られるようになるとより良いなと期待しています」

 楽天EXPO2018では、2019年1月から「Rメッセージ」という機能の実装予定も発表された。Rメッセージで可能になるのは、メールのカスタマイズである。ご存じのとおり、楽天のメルマガは強力な集客手段で、セグメントメールなどの配信も行えるが、「かけている手間ほどの効果が得られていないため、結局全配信になってしまう」店舗が多いとのこと。優良顧客に厚いサービスを施すのであれば、特別クーポンなど限定したメールを送付し、特別扱いしたいはず。それを実行するためのRメッセージだ。ほかにも、カゴ落ちメールや休眠顧客の掘り起こしなど、マーケティングオートメーションのようなシナリオメールの自動配信も行える。

「昨年のEXPOでの発表時点では、1クリック100円という料金体系でした。シナリオによっては相当効果を高められるでしょうから、効果が期待できる新しい広告が登場したと言えます」

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