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LINE、自動運転車を利用した未来の物流とは

再配達問題解決に取り組むヤマト運輸
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2017/07/12 08:00

 運送業界、および日本を代表する企業であるヤマト運輸。EC市場の拡大により増え続ける宅配便に、 同社はどのように立ち向かっているのか。LINEでのコミュニケーション、自動運転車による無人宅配など、 新たなソリューションを生み出す同社の戦略に迫った(※本記事は、2017年6月25日刊行の『季刊ECzine 2017年夏号』に掲載したものです)。

 EC市場の拡大により増え続ける宅配便。さまざまな問題の中でもとくに配送業者を苦しめているのが、再配達。再配達に消費される労働力は年間約1.8億時間に相当するとも言われ、政府がその削減に向けた取り組みを促すほど事態は深刻化している。

 その大きな問題に立ち向かったのが、同業界を代表する企業、ヤマト運輸だ。同社は再配達の削減に、今や日本人に広く浸透したメッセージングサービスであるLINEを選択。自動応答するBotを活用し、「隠し機能」まで用意することで、広い年代へのリーチに成功した。また、次世代テクノロジーである自動運転車の実験にも着手し、10分単位での配達という新しい価値を生み出しつつある。

ヤマト運輸 広報戦略部 係長 荒川奈津美さん

ヤマト運輸 広報戦略部 係長 荒川奈津美さん

荷物の再配達に潜む 「メッセージが届いていない」問題

 当日配達、数時間単位での指定など、稀に見る高度な発達を遂げた日本の宅配システム。しかし近年のEC市場の拡大により、その根底が揺るがせられようとしている。個人宅への小口荷物が激増し、配送業者が直接的にその煽りを受けているのだ。

 そんな配送業者をとくに苦しめているのが、再配達である。単身世帯の増加、宅配ボックス普及の遅れなどで、宅配便再配達の件数は軒並み上昇。その労働力は年間約1.8億時間、年約9万人分に相当するとも言われる。同業界は政府と共同で再配達の削除を呼びかけるなど、今や無視できない社会問題となっているのだ。

 この問題に正面から向かい合い、さまざまな面で解決しようと試みているのが、運送業界、および日本を代表する企業の1つであるヤマト運輸だ。同社の物流改革、インターネットの力を活用した積極的な取り組みについて、同社のキーパーソン3人に伺った。

 同社営業推進部、プロダクトマネージャーの中西優さんは、ユーザーとしても、ここ数年での急激なECの発達を感じると語る。

ヤマト運輸 営業推進部 プロダクトマネージャー 中西優さん
ヤマト運輸 営業推進部 プロダクトマネージャー 中西優さん

「元々嗜好品を買うような文化であったECが、大手通販会社様の影響もあり、日用品を週に何度も購入するようになってきたことは、大きな変化だと感じます」(中西さん)

 また、「以前は、文字どおり荷物を『届ける』ことが主流でしたが、今は『送る方と受け取る方がイコール』になってきています。もはや『届ける』とは違う形になってきたとも言えるかと思います」と語るのは、同部係長の荒川菜津美さんだ。

 宅配便のより便利な利用を推進する体制作りは、以前から行われていた。ヤマト運輸は、2007年から個人客向けに「クロネコメンバーズ」という無料のサービスを展開。荷物の集荷依頼、再配達はもちろん、宅配ロッカー発送やコンビニ受け取りなどを指定できるサービスとして、1,500万人のユーザーを集めるまでに成長した。

 しかし「それ以上にEC市場が急激に伸びた」(中西さん)ことも影響したのか、ヤマト運輸社員にかかる再配達の負荷は、減るどころか増すばかりであった。

 一向に解決の目処が立たないこの課題の原因を探るにつれ、あることに気づいた社員がいる。それが「実生活でもメールをあまり見なくなった」と語る、広報戦略部係長の飯田温さんだ。

ヤマト運輸 広報戦略部 係長 飯田温さん
ヤマト運輸 広報戦略部 係長 飯田温さん

「メールの未読が数千件、数万件というのが普通になっている。そうなると絶対に配達の通知は届かない」(飯田さん)

 同社は再配達が減らない問題の根底にあるのは「通知メールが行き届いていないこと」にあると判断。そして、その解決のために選んだのが、今や日本人のインフラともなりつつあるメッセージングサービス、LINEである。

「メールで受け取るほうが便利なものも当然ありますが、より生活に密着している情報であれば、LINEのような形が適しているのかもしれません」(飯田さん)

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