Zホールディングスは、出前館が海外募集による新株式発行及び自己株式の処分と並行して実施する第三者割当による新株式発行を引受けることを決定したと発表。
Zホールディングスは、連結子会社であるLINE及びLINEが出資する未来Fund有限責任事業組合を通じて、出前館の株式を実質保有割合で38.29%保有している。
オンラインとオフラインの垣根をなくしユーザーに新しい価値を提供するとともに、eコマース取扱高の最大化や「欲しいものを欲しい時に欲しい場所でお得に購入できる世界」の実現を目指していることから、出前館のデリバリーインフラは重要な経営資源と捉えており、LINE及びアスクル株式会社などの当社のグループ企業と協働・連携し、出前館とさまざまな取り組みを行っている。
具体的には、2020年3月にLINEと出前館の間で資本業務提携契約を締結し、それまで両社で展開していたフードデリバリーサービスを「出前館」に統一のうえ、マーケティングやシステム開発などの分野において連携強化を行ってきた。
さらに2021年7月には、Zホールディングス、アスクル及び出前館との間で、日用品や食料品を即時配達する「PayPayダイレクト byASKUL」の実証実験を開始。本実証実験により、配達先のラストワンマイルの即時配達ニーズを把握するとともに、取扱商品の拡大や他の地域や他サービスでの展開を検討している。
一方、国内のフードデリバリー市場は市場全体が成長する中で、海外事業者の参入などもあり、ユーザー、加盟店、配達員の獲得競争が激化し、かかる獲得競争の継続が困難となった一部事業者の撤退や事業統合など、業界の合従連衡の兆しも見えてきている。
このような環境下において、出前館は今後の成長にかかる資金需要に対応するため、調達金額の最大化を図るべく本海外募集を通じて広範な投資家からの需要を募ることを決定し、併せて、①Zホールディングスグループの保有割合を維持すべくZホールディングスを割当先、また②未来Fund有限責任事業組合の持分の90%を保有するNAVER Corporationを割当先とする並行第三者割当をそれぞれ実施することとした。
Zホールディングスとしても、同社グループ企業と出前館との協働・連携による上記の取組みを今後も推進していく上で、同社グループが保有する出前館株式の保有割合を本海外募集の後も引き続き維持することが重要であると判断し、Zホールディングスを割当先とする並行第三者割当を引受けることにしたとのこと。