電通は、需要予測を活用したコンサルティングサービス「ミチシロウ」の提供を開始すると9月9日に発表した。同サービスでは、気象データや購買データなどを用いて予測モデルを作成し、消費者の需要が高まるタイミングを捕捉。それにともなう対応策を実施するなど、企業のマーケティング活動を包括的に支援する。
同社は、消費者の需要が多様化する中でマーケティング活動が複雑化していると考察。需要が高まるタイミングを逃さずに消費者にアプローチをすることが重要だと考え、2018年に日本気象協会とともに「Weather Enhanced Marketing」プロジェクトを発足。同プロジェクトでは、電通の需要予測モデル「ウレビヨリ」を活用し、清涼飲料水やアイスクリームなど、同社が気象との関連が深いと考えた品目において、需要が高まるタイミングにマーケティング施策を実施できるよう、広告出稿時期や出稿量の最適化などの支援を行っている。
「ミチシロウ」は、電通が「ウレビヨリ」で培った需要予測活用ノウハウを生かし、気象データに加え、購買データ、広告出稿データ、テレビ番組データ、SNSデータ、時系列データなどを用いて予測モデルを作成。これをもとにSCMや店頭戦略などにおいても支援を行うなど、広告領域だけではなくマーケティング全体の領域を包括的に支援する。なお、実際の施策領域においては、電通クロスブレインなど国内電通グループ各社と連携して支援を行う。電通は、同サービスを提供することで企業の売上拡大やコスト削減、業務効率化に貢献するとしている。