第三者の立場で顧客満足度調査を実施するoricon ME(オリコン エムイー)は、「スマホ決済サービス」についての満足度調査を実施し、その結果を『オリコン顧客満足度』公式サイト内にて発表した。
同調査は、全国の実際のサービス利用者を対象に、インターネットによるアンケートを実施。事前調査や企業ヒアリングをもとに、サービスにおける評価項目を設定し、調査企業16社を対象に各項目への評価について回答を聴取。結果を集計し、規定の回答者数を満たした企業について、「総合」「評価項目別」「部門別」にランキングを発表している。
『スマホ決済サービス』 満足度総合1位は「PayPay」 「キャンペーン・ポイント」「10・20代」で高評価
QRコード、バーコード、非接触型決済などスマートフォンを利用したキャッシュレス決済サービスを、1週間に1回以上、かつ1ヵ月以上継続利用したことのある全国の18~84歳の男女5,164人を対象とした『スマホ決済サービス』の満足度調査。
2020年に次いで2回目の発表となる今回は、満足度総合得点73.9点で「PayPay」が、総合1位を獲得した。また評価項目別「ポイント・キャンペーン」でも1位を獲得したほか部門別では、男女別「女性」、年代別「10・20代」「30代」「40代」「50代」、決済種別「コード決済」でもそれぞれ1位となった。なお、年代別「10・20代」で獲得した79.8点は、総合・評価項目別・部門別を発表した当ランキングの中でもっとも高く、とくに若い世代からの評価が高いことがうかがえる結果となった。
次いで、総合2位は「楽天ペイ」がランクイン。評価項目別では「登録のしやすさ」で1位に。また男女別「男性」でも1位の評価を得ている。
総合3位は「モバイルSuica」。評価項目別「利用のしやすさ」、決済種別「タッチ決済」では、それぞれ1位を獲得している。
そのほか、総合4位を獲得した「d払い」は、評価項目別「サポート体制」「セキュリティ」、年代別「60代以上」で1位に。また、総合7位の「nanacoモバイル」は、評価項目別「アプリの使いやすさ」で1位となった。
調査概要
- サンプル数:5,164人
- 規定人数:100人以上
- 調査企業数:16社 ANA Pay/au PAY/J-Coin Pay/d払い/nanacoモバイル/ファミペイ/Pring/PAY ID/PayPay/メルペイ/モバイルSuica/モバイルPASMO/モバイルWAON/LINE Pay/楽天Edy(スマートフォン非接触決済)/楽天ペイ
- 定義:QRコード、バーコード、非接触型決済などスマートフォンを利用したキャッシュレス決済を提供する企業
- 調査期間:2021/05/18~2021/05/25
- 調査対象者 :性別/指定なし 年齢/18~84歳 地域/全国/条件:(1)1週間に1回以上、スマホ決済サービスを利用した人(2)1ヶ月以上継続利用した人
キャッシュレス決済サービス利用動向
マイナポイント申込をしたキャッシュレス決済サービス、最多は【楽天カード】
今回の満足度調査の対象者(スマホ決済サービス利用者)5,164人に、申請が2021年4月末まで延長されていた『マイナポイント事業キャンペーン』の申請状況を聴取。「マイナポイント取得申込のために利用したキャッシュレス決済サービス」のうち、全体では「楽天カード」(7.6%)がもっとも多いことが分かった(男女別「男性」では「PayPay」と並んで同率トップ)。
また年代別でも、ほぼ楽天カードがトップのなか、「男性30代」は「d払い」(10.4%)、「女性40代」(7.6%)と「男性60代以上」(9.9%)はともに「PayPay」、「女性50代」(8.5%)と「女性60代以上」(15.4%)は「イオンカード」が最多となった。
なお、マイナポイントを「申請していない」人は39.5%となっている。
子どもに渡すお小遣い、現金とキャッシュレスを“併用 小学生6.2%、中学生7.3%、高校生13.9%
なお、今回の満足度調査の対象者(スマホ決済サービス利用者)のうち、小・中・高の子を持つ親1,493人を対象に「自分の子どものお小遣いの渡し方」について聴取したところ、いずれも「現金」が過半数にのぼった。一方で「現金とキャッシュレスを併用」の割合は、「小学生」で6.2%、「中学生」で7.3%、そして「高校生」では13.9%と徐々に増加している。
お小遣いをキャッシュレスにした時期はコロナ禍が7割
あわせて、子どものお小遣いを「キャッシュレス(ICカード・スマホ決済サービス)」、「現金とキャッシュレスを併用」で渡している153人を対象に「キャッシュレスでお小遣いを渡し始めた時期」について聴いたところ、「2020年以前」の割合は15%に対し、「2020年以降」が70%(2020年は34%、2021年5月時点は36%)に。とくに、小学生は、「2020年以前」が5.9%に対し、「2020年以降」が82.4%(2020年は51%、2021年5月時点は31.4%)となりました。
コロナ禍において、親の判断のもと、お小遣いでもキャッシュレスが少しずつ増えていることがうかがえる。