博報堂は、「ブランド・トランスフォーメーション」による企業支援の一環として、「ニューノーマル時代の購買行動調査」を実施。デジタル/リアル接点におけるこれからの購買行動を紐解く事を目的に、生活者の購買意識・行動の実態や、オンラインとリアル店舗に対する意識や行動の違いなどを聴取した。
買い物意識・行動の実態
商品購入の際の意識や行動についての調査でもっとも多かったのは、「無人レジを使った事がある」が64.6%。続いて、「コロナ禍で、オンラインで商品を購入する事が増えた」が33.7%、「店舗で購入するよりも、オンラインで購入する事が多い」が29.2%という結果となった。この結果について同社では、「利便性に加え、コロナ禍の影響で人と接する事なく買い物をしようとする生活者の意識がうかがえる」と考察している。
男女別では、「無人レジを使った事がある」「コロナ禍で、オンラインで商品を購入する事が増えた」「コロナ禍で、店舗での買い物は目的の店をしっかり決めて行くようになった」のすべての項目で女性の割合が男性を上回っている。
オンライン/店舗での買い物のイメージ・メリット
オンラインでの購入と店舗での購入について、イメージやメリットを聞く調査では、オンラインでの購入では、「すぐに欲しいものを見つける事ができる」が67.3%、「安く購入できる」が61.0%、「ほかの店・ブランド・商品と比較検討しやすい」が60.0%と回答の上位を占めた。一方、店舗での購入は「安心感がある」が72.9%でトップ。ほかに「友人・知人と一緒に商品を買える」「返品交換がしやすい」という回答が上位に挙がった。
オンライン/店舗での購入に適した価格
商品の値段に対して、オンライン/店舗どちらで購入したいか、という調査では1万円未満の商品は「オンラインで購入したい」と回答した人が過半数に。一方、3万円を超えると60%以上の人が「店舗で購入したい」と回答した。
理想とする接客
店舗における理想的な接客は、「無理に声をかけてこず、こちらから声をかけると接客してくれる」が62.3%、「商品に詳しく、質問や疑問に的確に答えてくれる」が53.5%で過半数を占めた。
これからの買い物意識
「今後は何でもオンラインで購入するようになると思う」と回答した人は約70%。一方、「店舗で体験する事で、ブランドの思いや思想は伝わると思う」と回答した人は75.8%であった。オンラインについては、85.1%の人が「今後より便利になっていくと思う」と回答している事に対し、店舗は66.7%が「今後はより楽しい場所になっていくと思う」と回答。
博報堂は「生活者は今後オンラインがより便利になる事を期待し、利用回数が増えるだろうと考えている一方で、店舗はブランドの想いや思想を感じられる場所であり、より楽しさを期待している様子がうかがえます」と考察している。
<調査概要>
調査目的:購買行動における、デジタル接点/リアル接点に対する意識や行動の聴取を通じ、新しい顧客ニーズ・購買行動を検証。
調査対象:全国18歳〜69歳の男女1,100名
調査手法:インターネット調査
調査時期:2021年5月29日〜30日