矢野経済研究所は、2021年2月~5月の期間でECサイト構築支援サービスを提供する事業者などを対象に同サービスの市場を調査。市場概況やサービス事業者の動向を発表した。
同社の調べによると、国内のECサイト構築支援サービス市場は2018年度から年々規模が増大している。同社はこの理由として、無料ECプラットフォームの増加でECへの参入障壁が低くなり、小規模事業者の新規参入が増えたことや、コロナ禍の影響で既存のEC事業を強化する大手企業が増えたことなどを挙げている。
とくに2020年度はコロナ禍での巣ごもり需要拡大を背景として、事業者の売上高ベースで前年度比108.6%の1,680億円に達したと推計。また、今後も成長し続けるとした上で、2021年度は、前年度比105.4%の1,770億円、2024年度には2,005億円に拡大すると予測している。
なお、同社はECサイト開発手法のトレンドとして、クラウド型ソリューションを挙げた。圧倒的な開発スピード、低コスト、拡張性といったメリットから、グローバル展開が簡易にできるShopify、初期費用無料ECサイトが構築できるBASE、STORESなどのサービスが注目されていると紹介。今後の市場について、クラウド型のECサイト構築支援サービスへの参入事業者が増え、主流になっていくという見通しを示した。