飲食・フード産業特化の求人サイト「クックビズ」を運営するクックビズ株式会社は、飲食企業を対象にテイクアウト、デリバリー、EC販売についての調査を実施した。同調査の結果は、次のとおり。
テイクアウト実施飲食店7割超 自社HPや店内外ポスターで告知、集客を行う
全国の飲食店へ、テイクアウトの販売について行っているか聞いたところ、7割以上の飲食店が実施していると回答した。
また、テイクアウトを行っている飲食店の7割近くが自社のホームページや店内外ポスターで告知していることがわかった。FacebookやInstagramの利用、チラシの配布も半数ほど見られ、リアルとオンラインの両方を使い、集客を行っていることがうかがい知れた。
テイクアウト実施飲食店9割以上が今後も継続予定 実施しない理由は「衛生面」と「商品の品質」
テイクアウトについて、今後も継続予定と答えたのは9割以上とほぼすべての飲食店で今後も継続予定という結果に。継続理由としては「もともと対応していたが、コロナの影響で精査された」「今後さらに需要が高まると感じているので」「新しい生活様式に必要なサービスだから」などの声があがった。
テイクアウト自体をコロナの影響で始めたという飲食店は4割程度。また、テイクアウトを行っていない飲食店にその理由を聞いたところ「衛生面が心配だから」33.3%、「商品の品質が落ちるから」23.8%が上位となり、不安要素が開始に至らない理由だとわかった。
デリバリー実施飲食店は4割程度 集客にはポスターやFacebook、グルメサイトなど利用
デリバリー販売を行っているかについては、4割近くの飲食店が行なっていると回答。また、デリバリーを行なうにあたり、「店内外ポスター」「Facebook」58.6%、「グルメサイト」55.2%、「Instagram」51.7%、「出前館」「UberEats」44.8%とさまざまな手法を並行して使い、集客を行っていることが判明した。
今後もデリバリー継続予定は9割以上 始めたきっかけは「コロナの影響」が半数以上
コロナの影響でデリバリーをスタートさせた飲食店は半数以上にものぼり、また今後も継続予定があるか聞いたところ、9割以上が「継続する」と回答した。
具体的な理由を聞いたところ「スマホによる購入手順が簡単だと世間に知れたことで、デリバリーが一般的になったから」「新しい販路として育てたいと考えているので」「店内メニューと同じにしており、負担も少ないため」などの回答が得られた。
一方でデリバリーを行っていない飲食店の半数近くは「配達員など追加人件費の発生」という理由で開始していないと回答する結果となった。
EC販売実施飲食店は2割弱 集客方法は「自社ホームページ」8割超で自社リソースで対応か
飲食店へEC販売について聞いたところ、2割弱が実施しているという結果となった。また実施している飲食店の集客方法は「自社ホームページ」が9割近く、次いで「Instagram」「Facebook」がともに42.8%、「楽天サイト」35.7%、「チラシ配布」28.6%となっており、ほぼ自社のリソースでEC販売を行なっているということがわかった。
コロナ禍でEC販売始めた飲食店は4割弱 今後も100%の飲食店が継続意欲
EC販売を行なっている飲食店に今後の継続について聞いたところ、すべての飲食店が継続する意向があることが判明した。
理由を聞いたところ、「伸びしろがまだまだある」「売上が好調なため」「生活スタイルがインドアになったので」などの回答が得られた。
またEC販売を行なっていない飲食店からは「オペーレーションへの不安」23%がいちばん多く、次いで「収益が見込めないから」「EC用のメニュー開発が必要だから」との声があがった。
調査概要
- 調査内容:「テイクアウト・デリバリー・EC販売に関するアンケート調査」
- 調査対象:日本全国の飲食店
- 有効回答数:74
- 調査期間:2020年7月14日~2020年7月21日
- 調査方法:インターネット調査