東急不動産、NTT東日本、PALの3社は、ローカル5G環境を物流倉庫に整備する取り組みを開始。
東急不動産所有の物流倉庫内に複数のIoTソリューションを装備し、人や機械、環境などのアナログ情報をデジタルデータとして収集・分析。作業スタッフの倉庫内の動線や生産性の把握、危険予知、自動検品、設備管理、スタッフの作業管理など、物流倉庫業務の自動化を実現するソリューション作りに取り組む。
次のとおり実証実験を行う。
- 業務の見える化
- 自動運転・遠隔制御
- デジタル化によるスマート管理
1.業務の見える化
カメラ映像やウェアラブル端末の活用による、作業スタッフの作業管理および作業生産性の向上
カメラ映像やスマートウォッチ等のウェアラブル端末を用いて、作業スタッフの作業状況や位置情報をリアルタイムでモニタリング。勤怠状態や、作業スタッフの作業生産性を把握しつつ、作業指示やデータ連携が可能となり、業務の生産性向上を計る。
各種センサーの活用による、マテハン機器※1の稼働状況および温湿度等の倉庫内環境の可視化
倉庫内の荷物やパレット、搬送車両などのマテハン機器の稼働状況もデータ化しリアルタイムに管理し、坪効率や積載効率の最大化に取り組み、また、庫内に各種センサーを設置し、温度や湿度などの環境のモニタリングも可能になる。
2.自動運転・遠隔制御
5Gの高速・低遅延を活かし複数の自動搬送機を高い精度で自動制御をサポートすることが可能に。また、遠隔操作に対応する機器を活用することで、荷物の移動、荷積み・荷下ろしの各工程の半自動化を実現し、ひとりの作業者で複数の作業が可能となる上、安全面や、人材確保に苦しむ現場でも運用できる。
3.デジタル化によるスマート管理
人や機械、環境面の稼働状況をデジタルに変換し、一元管理を行っていく。また、クイックレスポンスの観点からエッジコンピューティングを活用し、物流倉庫内の稼働の最適化に向けた人員配置や機械の稼働制御の実現に向けて取り組む。そして、データの安全面を十分に考慮したデータの管理体制を構築していく。
2020年度はローカル5Gオープンラボを活用した技術検証、2021年度は実フィールドでの実証(東急不動産保有倉庫)、2022年度以降に、東急不動産が保有する倉庫内への本格導入、各サービスの内容・事業化の検討するイメージ。
当取り組み中で、AIをはじめとする最先端技術の実用化に取り組む企業や団体と技術連携を図りながら、ローカル5G環境下で稼働可能な新たな省人化・デジタル化ソリューションの共同検証、実際の物流現場への導入を随時実施していく。