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EC決済サービス、2023年度に28兆円規模へ成長予測 市場拡大・EC化促進が背景[矢野経済研究所]

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2020/04/03 11:20

 矢野経済研究所は、国内のEC決済サービス市場を調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。調査概要と調査結果は、下記のとおり。

調査概要
  • 調査期間:2019年12⽉〜2020年2⽉
  • 調査対象:ECサイト向けの決済サービス提供事業者、及び関連事業者
  • 調査⽅法:当社専⾨研究員による直接⾯談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに⽂献調査併⽤

市場概況

 経済産業省のデータによると、国内のEC市場規模(BtoC)は引き続き年々拡大。EC市場拡大を背景に、EC決済サービス市場も拡大を続けている。さらに、ECサイト向け決済サービス提供事業者が新たにさまざまな決済手段を提供することにより、消費者のEC利用機会も増えてEC市場の拡大にも寄与するなど、双方の市場がともに拡大を続ける状況となっている。

 決済代行業者やペイメントサービスプロバイダー(PSP)などのECサイト向けに決済サービスを提供する事業者は、これまでEC加盟店向けの決済サービスを主に展開してきたが、競争の激化により、それらのサービスで収益をあげるには厳しい状況にある。一方、QRコード決済(オンライン取引)をはじめとする新しい決済手段が登場しており、決済代行業者を中心にオンライン取引向けにQRコード決済(オンライン取引)サービスを拡充する動きが出ている。これは、多様化する決済手段に対応することで、より広い層の消費者を取り込もうとする加盟店に対して、利用促進を図る意味合いがある。

 また、ECサイト向け決済サービス提供事業者は、企業間取引やBtoB向けのECサイトなどの決済領域へ注力しており、顧客企業に対しては単なる決済の取扱いだけでなく、業務削減や資金繰り支援など、利便性を向上させることにより取扱高の拡大につなげようとしている。こうした要因などを背景に、2018年度のEC決済サービス市場(主にECサイトなどで発生する決済業務の代行サービス提供事業者の取扱高ベース)を前年度比116.8%の14兆1,617億円と推計した。

注目トピック

 QRコード決済サービス提供事業者による大型キャンペーンや政府が開始したポイント還元事業などを背景に、QRコード決済はオフライン取引での利用が拡大。

 ECサイト向けに決済サービスを提供する決済代行業者は、決済サービスのラインナップ拡充を通じて、幅広い加盟店のニーズに対応しており、とくにQRコード決済(オンライン取引)サービスを拡充する動きが出ている。今後、QRコード決済(オンライン取引)の利用が進む見込み。

将来展望

 EC決済サービス市場は、今後も堅調に拡大していくと予測。EC市場の拡大・EC化の促進に加え、BtoB領域でのサービス拡大、セルフレジや自動販売機などの無人機を含めたリアル店舗向けサービスの展開などが成長要因になると考える。

 とくに、デジタルコンテンツを始めとするサービス分野は物販分野よりもEC化の余地が大きく、今後の市場拡大の鍵になると予想される。さらに、これまで現金決済が主流であった生活関連分野(公共料金や家賃、教育、冠婚葬祭などの費用)において、決済サービスの利用率が引き続き上昇する見通しで、2023年度のEC決済サービス市場規模(主にECサイトで発生する決済業務の代行サービス提供事業者の取扱高ベース)は、約28兆円まで拡大すると予測する。



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