従来、観光客は「旅マエ」、つまり旅行前に情報収集を行い、旅行プランを立てていた。一方自治体は、観光客の誘致のため、多言語化も含めた情報発信に取り組んでいるが、案内看板の設置や情報システムの構築、 観光情報内容の拡充などに少なからず課題を抱えているのが現状。
オリックスではこうした状況を受け、 「旅ナカ」つまり旅行中のユーザー体験に直結し、各地域の観光消費を活性化させるサービスの提供を目的に、主にスマートフォンを活用した情報配信基盤の開発を進めてきた。各自治体などと共同でコンテンツを整備し、 これまでに福岡県福岡市、 佐賀県嬉野市、 大分県由布市、 和歌山県下などで本サービスの実証実験を行っていた。
実証実験の結果、 訪日外国人の利用が多く見込めると判断できたことから、移動、 観光、 宿泊、 飲食など、 日本滞在中のさまざまな場面に必要な情報を全国共通フォーマットで配信し、 ストレスフリーな観光をサポートする情報配信サービスを開始することとした。
オリックスは今後、 本サービスをオープンイノベーション型事業として拡張し、 全国の各自治体などとの連携を推進し、 全国各地の観光エリアに順次拡大する予定。 旅行者に向けた適時・的確な情報提供や多言語化対応を推し進め、 訪日外国人のみならず日本人観光客にも利便性の高いサービスを展開し、 日本の観光立国化に貢献するとのこと。