阿里巴巴集団(以下、アリババグループ)のCtoCオンラインショッピングモールである「淘宝全球購(以下、タオバオグローバル)は、中国向け越境ECプラットフォーム「豌豆プラットフォーム(以下、ワンドウ)」を運営するInagoraとの業務提携を、2016年11月29日に発表した。
本提携にともなうシステム連携により、タオバオグローバルにある約10万の個人ショップは、あらかじめInagoraがシステム上に登録した商品リストから自身の販売したい商品をピックアップし、その承認を得るだけで販売を行うことが可能となった。また、在庫・物流システムの連動も行い、保税区の倉庫から商品を直送するシステムを採用することで、タオバオグローバルの個人ショップは在庫リスクや仕入れ資金の心配をすることなく、商品を販売することができる。
ワンドウはこれまでにも「京東(JD.com)」「小紅書(RED)」「考拉(Kaola)」等、中国大手ECサイトと業務提携することで、ワンドウと提携して出品・出店さえすれば、様々なサイトで商品の購入が可能となるマルチチャネル展開を進めていた。
タオバオグローバルでは、個人がショップを持つCtoCモデルであるため、正規の日本商品を仕入れるルートやノウハウがないことに加え、ブランド価値を保ちながら販売することへのハードルが高く、偽造品の横行が大きな課題となっていた。しかし今回の業務提携で、正規の日本商品を安定して仕入れることが可能となったため、偽造品のイメージを払拭し、ユーザーに対して安心感と信頼感の醸成を行い、顧客満足度の最大化を図っていく。