一の湯は、箱根塔ノ沢の温泉旅館「一の湯」をはじめ、箱根町を中心に複数の温泉旅館を経営。サービス産業生産性協議会主催の「ハイ・サービス日本300選」を受賞するなど、カスタマー・サービスの向上に継続的に取り組んできた。昨今では、海外からの宿泊客が増加しており、2016年は、約40%が海外からの利用客となっていた。
利用客が予約する場合、70%がウェブサイトを経由(宿泊予約サイト経由が3割、自社サイトが4割)しているとのこと。一の湯では、自社サイト経由の申込数の増加に向けて、ウェブサイトの拡充を検討していた。
また、繁忙期には電話に対応しきれないケースもあり、カスタマー・サービスの改善も課題となっていた。入電数を抑え、ウェブサイトから得られる情報で利用客の自己解決を促進し、日本語・英語で対応できるカスタマー・サービスの仕組みが求められていた。
今回、一の湯が採用した「Oracle Service Cloud」では、人工知能機能で頻度の高い質問への回答を優先的に表示し、利用客のウェブサイトでの自己解決を支援する。また、各温泉旅館のオペレーターが共通する情報を内部で共有できるため、均一な回答を迅速に提供、オペレーターの生産性向上にも貢献する。
今後は、自社ウェブサイトを訪問した利用者に向けて、事前の情報収集・予約から帰国後までの顧客体験を一元的に管理し、継続的なカスタマー・サービスの向上を目指していくとのこと。