株式会社ワールドの持分法適用関連会社である株式会社W&Dインベストメントデザインは、2024年10月8日開催の取締役会において、株式会社ライトオンの株式を、金融商品取引法に基づく公開買付けにより取得することを決議したと発表。
ライトオンは、ジーンズカジュアルショップとして1980年4月に創業。ジーンズセレクトショップの事業を主たる業務とし、1995年12月には店舗数100超、その後も新業態店舗の展開を交えながら成長し、2007年8月期には売上高1,066億円、営業利益58億円を達成していたが、リーマンショックおよびその前後におけるSPA企業をはじめとした競合の台頭により業績の伸び悩みが続いていた。
2022年10月発表の中期経営計画に基づき、同社はプライベートブランドを軸とした収益力改善、店舗網の見直し等の取り組みを図っていたものの、コロナ禍やeコマースをはじめとした顧客の消費行動の変化から魅力的な品揃えが実現できず、業績の浮揚には至らなかったという。
こうした状況を踏まえ、同社はEYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社を外部アドバイザーとして起用し、中期経営計画を見直し。現在は「強みの再定義・磨き込み」のフェーズと位置づけ、売上総利益率の改善、成長チャネルへの戦略的投資による売上総利益の伸長といった事業戦略に加え、不採算店舗の整理や人員配置の適正化による販管費の削減、在庫水準の引き下げによる運転資本の圧縮といった財務戦略を実施しているが、改善に向けた一層の取組みが課題となる中、主要取引先金融機関を通じてワールドにアライアンスを打診。事業再生支援を前提にしたアライアンスのスキームおよび創出される事業シナジー等について協議した結果、今回のTOBに至ったとのこと。
なお、公開買付は、2024年12月上旬頃を目処に開始することを目指しているという。