日産自動車とTOPPANエッジは、完成車両位置をピンポイントかつリアルタイムに把握が出来る新たな物流管理システム(VPM:Vehicle positioning management system)を共同で開発。日産自動車の製造拠点のひとつである、日産自動車九州敷地内の車両センターにおいて、運用を開始した。同システムは、完成車両の管理に要する情報登録時間の削減や、物流管理工程の効率化を実現しており、最終的には納車期間の短縮への貢献を目指して運用される。
同システムは、GPSとRFID(Radio frequency identification/電波を用いて非接触でデータを読み書きする技術)を用いて、完成車両の位置情報をボタンひとつで登録し、リアルタイムに把握できるシステム。日産自動車九州にて生産した車両を、輸送に向けて埠頭エリアにて保管し、管理する工程に導入している。
同社の敷地内で完成車両の移動を行う作業者が、装着する専用デバイスのボタンを押すことで、車両情報と位置情報を取得。これまでは手作業で実施していた、位置情報の登録や集計などの効率化を実現している。また、完成車両の保管場所や、空きスペースを即座に把握できるようになり、より効率的な車両管理を実現する。
同システムは、日産自動車が有する完成車両物流のノウハウや技術と、TOPPANエッジが有するRFIDやGPS分野の技術を掛け合わせ、自動認識技術の完成車両物流への適用可能性を検証しながら、開発された。同システムの本格的な運用や日産グループ内での導入拡大に向けて検討を進めていくとのこと。