Shopifyは、11月25日から11月28日までのBFCM(ブラックフライデー・サイバーマンデー)期間中、Shopify事業者の売上高が世界規模で75億ドル(約1兆401億円)を突破したと発表した。これは、昨年の同時期における流通総額63億ドル(約8,733億円)より、19%増(固定為替レートベースでは21%)の過去最高額だ。
アメリカの祝祭日である感謝祭(11月の第4木曜日)翌日の金曜日で、クリスマス商戦の幕開けとして知られるブラックフライデー。さらにその週明けの月曜日であるサイバーマンデーも、オンライン上の大規模セールがスタートする日として定着している。どちらもアメリカ発祥だが、今では世界各国で、年末商戦に向けたセールキャンペーン期間として浸透してきた。日本もその例外ではなく、同時期にプロモーションを実施する販売業者が増加傾向だ。一部の販売業者では、12月初旬まで特別割引を実施しているケースもある。
なお、Shopify事業者による、今年のBFCM期間の詳細は、次のとおり。
Shopifyを介した消費は世界的に拡大
- 全世界でBFCM期間にShopifyで商品を購入した消費者:5,200万人(2021年から12%の増加)
- 米東部標準時間12時01分に記録した1分間あたりの売上ピーク:350万米ドル
- 売上上位5ヵ国:1位アメリカ、2位イギリス、3位カナダ、4位オーストラリア、5位ドイツ
- 平均カート価格:全世界で102.10米ドル(固定為替レートベースでは104.80米ドル)
- トップ商品カテゴリー:1位アパレル・アクセサリー、2位ヘルス&ビューティー、3位ホーム&ガーデン、4位フード&ビバレッジ、5位エレクトロニクス
- 自国外からの注文の割合:2021年から15%増加
日本では店頭売上59%増 ECと店頭の両方で購入する傾向
- 日本でBFCM期間にShopifyで商品を購入した消費者:2021年から20%増加
- 販売ピーク時間:21時(日本標準時)
- 売上上位の都市や地域:大阪府大阪市、神奈川県横浜市、東京都世田谷区、愛知県名古屋市、東京都港区
- 平均カート価格:12,292.02円:カートの平均価格(2021年の11,152.3円から10%上昇)
- トップ商品カテゴリー:1位アパレル・アクセサリー、2位ヘルス&ビューティー、3位フード&ビバレッジ、4位ホーム&ガーデン、5位メディア(DVDや書籍等)
- 自国外(海外)からの注文の割合:2021年から8%増加
- Shopifyマーチャントの店頭売上前年比増加率:59%
日本の特徴は、POS(店頭売上)が前年比59%増となった点にある。これは、BFCMの期間中、セールやキャンペーン情報を見つけた消費者が、オンラインとオフラインの両方で買い物をするケースが増えていることを示す。
また、今年10月に行われたShopifyの年次消費者調査によると、今年の日本の消費者は、買い物に使う金額に対して非常に敏感になっているという。調査対象者2,000名うち48%が「他社が同じ商品をより安く提示していれば、そちらに乗り換える」意向を示している。さらに、消費者の82%が、「より長く使えるものを買いたい」と答えており、今年のBFCMから来年にかけ、サステナビリティを重視した購買意識がうかがえた。
2022年10月に実施したShopifyによる年次消費者調査 調査概要
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、オランダ、スウェーデン、オーストラリア、ニュージーランド、日本、アメリカ、カナダ
調査対象:コンシューマー24,009名(このうち、日本のコンシューマーは2,000名)、企業9,012社(このうち、日本の企業は1,000社)
調査日時:2022年9月~2022年10月
調査企画:Sapio Research