ZOZOは11月9日に新サービス発表会を開催し、初のリアル店舗である「niaulab by ZOZO」のオープンを発表した。発表会では代表取締役兼CEO 澤田宏太郎氏、CDO室本部長 事業責任者 大久保真登氏が新サービスの詳細を説明。また、ゲストとしてスタイリスト 濱本愛弓氏、タレント ラランドのふたりも登壇し、デモンストレーションを行った。
今回発表されたniaulab by ZOZOは、2時間貸し切りでパーソナルスタイリングサービスを提供する、完全予約制の店舗だ。12月16日のオープンと同時に予約の受付を開始。同社のコーディネートアプリ「WEAR」が持つ、約1,300万件のデータを元に構築したAIとプロのスタイリストがスタイリングを提案する。自分に似合うファッションを見つけることが目的のため洋服は購入できないものの、店舗にあるアイテムは「ZOZOTOWN」で取り扱っているという。また、店舗で渡すスタイリングのポイントが書かれたカードからも、商品情報が確認できるとのこと。リアル店舗のオープンに先駆けて、YouTubeチャンネル「niaulab TV by ZOZO」も開設。11月18日19時~配信開始予定だ。
これまでウェブ上のサービスを展開してきたZOZOだが、澤田氏は、初のリアル店舗をオープンさせる理由を次のように述べた。
「その人のスタイルや顔を見て、そして内面を踏まえたうえで、初めて何が似合うかわかると思います。そのため、まずはリアルな場をいかしてこのサービスを提供していきます。また、コロナ禍でリアル店舗の形も変わりました。店舗にはお金を払って物を買う以外の、わくわくできる要素が必要になってくると考えています」
新サービスの開発段階では、「ファッションに関する意識調査」を実施。回答者の82%がファッションアイテムを購入したり、着回しを考えたりする際に「何らかの悩み」を持っていると答えた。その悩みの中でも「ファッションがいつも無難・保守的になる」が32%、「どのようなファッションが似合うかわからない」が28%という結果だ。加えて、79%の人がファッションの参考として「パーソナルスタイリングサービスを利用したい」と回答し、Z世代(18歳~25歳)ではその数字が89%に上がった。大久保氏は、「この調査で、パーソナルスタイリングサービスは非常にニーズが高いことがわかった。こうしたニーズの高いサービスを、niaulabでは無料で提供していく予定だ」と説明を加えた。
同社では新サービスにおけるリアル店舗を「研究段階」ととらえているという。澤田氏は今後の構想について、「店舗を運営した結果、どこまで機械化できるのか、どこまでウェブ上のサービスに反映できるのか、顧客と接しながら探っていきたい」と語った。