Amazonは、今月開催したAmazon ECサミット2022において、法人および個人事業主向けのEコマース「Amazonビジネス」を通じて、効率的な販売や社会的責任のある購買を支援するためのサービスや機能の提供を発表した。サービスおよび機能の概要は次のとおり。
Amazonビジネスで「相見積もり機能」の提供を開始
「相見積もり機能」は、法人・個人事業主のユーザーと販売事業者が個別にオンライン上で交渉できる機能。法人・個人事業主は、希望する数量や価格、納期、回答期日、配送先を販売事業者に直接、伝えられるようになる。相見積もり機能により、販売事業者はユーザーとの交渉をオンラインで完結でき、業務負担の軽減が期待できるうえ、新たなユーザーから大量注文を受注する可能性が高まる見込みだという。同機能の対象となる販売事業者ならびに法人・個人事業主のユーザーは順次拡大する予定となっている。
インボイス制度の施行以降、AmazonビジネスおよびAmazon.co.jpにて適格請求書を発行
消費税の仕入税額控除の要件として2023年10月に施行が予定されているインボイス制度(適格請求書等保存方式)に販売事業者が円滑に対応できるよう、出品管理画面のセラーセントラルに「適格請求書発行事業者登録番号」を入力できるように。インボイス制度施行以降、Amazonが販売事業者に代わって「適格請求書」をユーザーに発行する。これにより、販売事業者は請求書発行にかかる手間を軽減することができる。なお、法人・個人事業主向けEコマースである「Amazonビジネス」サイトと、Amazon.co.jpに出品する販売事業の請求書が対象となる。
「販売者所在地」を表示することで地元の販売事業者の支援につながる購買を後押し
販売事業者の所在地を示す「販売者所在地」が、Amazonビジネスにおける購買の推奨ルールとして新たに加わった。Amazonビジネスで購入するすべてのユーザーは購買時に、どの地域の販売事業者から購入するのかを都道府県単位で設定することができるようになった。同機能を通じて、大学や地方公共団体などの公的機関、地域に根差した経営を目指す法人などのユーザーは、地元の販売事業者の商品を積極的に選択し、購入することができるようになり、ユーザーによるSocially Responsible Purchasing(社会的責任のある購買)を推進することができる。また、販売事業者にとっては、商品性や販売価格、納期に加え、販売者所在地という観点でも自社商品が検討、購入される可能性が高まる見込みとのこと。