パナソニックは、三陽商会が展開するサステナブルファッションブランド「ECOALF(エコアルフ)」と協業し、パナソニックのセルロースファイバー成形材料“kinari”を活用したアパレルウェア用釦とスピンドルストッパーを開発した。2022年4月1日に同ブランドより発売される日本限定コレクション「ACT」シリーズのジャケットやパンツ、収納パックなどで商品展開する。
パナソニックは、2015年から石油由来の樹脂量を減らす研究開発を開始、2019年に天然由来成分であるセルロースファイバーを55%濃度で樹脂に混ぜ込む複合加工技術を開発した。2022年1月より、パナソニック プロダクションエンジニアリングより“kinari”ブランドで高濃度セルロースファイバー成形材料のテスト販売を開始している。
三陽商会は、2020年3月より、すべてのアイテムを再生素材や環境負荷の低い天然素材のみで作るヨーロッパ発のサステナブルファッションブランド「ECOALF」を展開している。回収したペットボトルや廃棄されたタイヤ、漁網などをリサイクルすることで、新たなアップサイクルマテリアルとして再生、アパレル商材への活用と商品化を行っている。
今回、パナソニックが開発した“kinari”で製作した釦とスピンドルストッパーが、ECOALFが展開する新たなコレクション「ACT」シリーズに採用された。「ACT」シリーズは、漁網や繊維端材などから作った再生ナイロンなどのアップサイクルマテリアルを使った日本限定商品で、2022年4月1日より発売される。
パナソニックは、この取り組みを三陽商会/ECOALFとの継続的な協業のスタートとして、今後もファッション業界の環境問題解決に向けた取り組みに貢献していく考え。服そのものや釦などの副資材だけではなく、ECOALFブランドで展開するそのほかのアイテムや、店舗、展示会などで発生するロス、廃棄ハンガーなどの廃棄物の有効活用も検討していくという。